数
- 1弦
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レギュラーチューニングだと一番高いE音に調律される弦のこと。ナイロン弦ギターではプレーン弦が使用される。チューニング時に切れやすいこともあるし、ナイロン弦の場合、ブリッジにしばっている箇所がほどけやすい傾向もある。
- 2弦
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レギュラーチューニングだとB音に調律される弦のこと。ナイロン弦ギターではプレーン弦が使用される。
- 2重奏
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2人で演奏すること。デュオ、デュエット。
伴奏者が1人いて、1人で演奏することも2重奏に含まれる。
- 2つ刻み
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1小節をー、ジャッ、ー、ジャッ、と2拍4拍だけバッキングするスタイルのこと。コンピングスタイルの一つ
- 3弦
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レギュラーチューニングだとG音に調律される弦のこと。ナイロン弦の場合、もっとも鳴らない弦であり、そのため他のメーカーの弦をセットで使用しているユーザーなのに3弦だけはサバレスのアリアンスの3弦を使っているという人もいる。普通のクラシカルギターでも鳴らないことはわかるが、エレクトリックナイロンストリングギターの音をアンプにから出すと、かなりはっきりわかることが多い。
ナイロン弦ギターでは主にプレーン弦が使用されるが、巻弦も売られているようである。
- 3重奏
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3人で演奏すること。トリオ。
- 3拍子
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4分の3拍子のこと。4分の4拍子は4分音符が4つ分で1小節になる。ワルツと呼ぶこともある。
8分の6拍子は、約分すると4分の3拍子になってしまう気がするが、あれは2拍子が正しい。
- 4弦
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レギュラーチューニングだとD音に調律される弦のこと。ナイロン弦ギターでは巻弦が使用される。
- 4重奏
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4人で演奏すること。カルテット。
- 四つ切り
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4つ刻みと同じ。コンピングスタイルの一つ
きっと食パンの話ではないと思う。
- 4つ刻み
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1小節にジャッ、ジャッ、ジャッ、ジャッ、と4回バッキングするスタイルのこと。コンピングスタイルの一つ
- 4拍子
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4分の4拍子のこと。4分の4拍子は4分音符が4つ分で1小節になる。
- 5弦
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レギュラーチューニングだとA音に調律される弦のこと。ナイロン弦ギターでは巻弦が使用される。
- 5重奏
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5人で演奏すること。クインテット。
- 5拍子
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変拍子の一つ。代表曲はやはりテイクファイブだろうか。
まれに純5拍子の場合もあるが、5拍子の多くは2拍子+3拍子、もしくは3拍子+2拍子で構成されている。ちなみにテイクファイブは3拍子+2拍子となる。
- 6弦
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レギュラーチューニングだと一番低いE音に調律される弦のこと。ナイロン弦ギターでは巻弦が使用される。まれに非常に太い弦があってナットに納まっていないときがあるので注意したい。
- 6重奏
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6人で演奏すること。セクステット。
- 六つ切り
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4拍子で6つ刻みはまずないし、6拍子も考えにくいので、これは食パンの話だと思う。
- 7弦ギター
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多弦ギターのひとつだが、さまざまなジャンルおよびスタイルで使われることがある多弦ギターである。7弦エレクトリックギターはロックで使われるし、ジャズでも7弦ギターは使用される。クラシカルギター音楽でもときどき姿を見かける。通常7弦ギターというとレギュラーチューニングされた6弦とその6弦よりも低くチューニングされた+1弦を持つスタイルのものが普通である。
- 7重奏
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7人で演奏すること。セプテット。
- 8弦ギター
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多弦ギターのひとつ。レギュラーチューニングされた6弦とその6弦よりも低くチューニングされた+2弦を持つもの、レギュラーチューニングされた6弦とその4度上&4度下の各1弦を持つもの、あるいはポール・ガルブレイスのように全く違ったチューニングをされるものなどがある。わたしもゲオルグ・ボーリン製作の8弦ギターを弾いてみたことがある。
エグベルト・ジスモンチが弾くスーパー8弦ギターというものもあるが、あれは1〜4弦が複弦になっているスチール弦仕様の8弦ギターである。それが使用されているレコードを持っているがどのようにチューニングされるかは不明。
- 8重奏
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8人で演奏すること。オクテット。
- 9重奏
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9人で演奏すること。ノネット。
- 10弦ギター
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多弦ギターのひとつで、発案者はギタリストであるナルシソ・イエペス(Narciso Yepes 1927.11.14 〜 1997.5.3)であり、最初のモデルを作成したのはラミレス3世のようである。
5弦や6弦のベースや7弦のエレクトリックギターなど近頃は多弦ものをよく見かける。しかし、イエペスの10弦ほどその使用について意味を言及しているものは少ないのではないだろうか。10弦ギターは他の多弦ギターのように単に音域の拡大を狙ったものではなく、通常の6弦ギターだと弦同士の共鳴関係により発音できる倍音に制限が生じ、12音の音色が不均一になることに対する対策として考案されたもの。4本の弦を加えることで、1オクターブ12音全てに対して倍音が生じ、音色が均一になりかつ音量も増すことができることを目的とした楽器である。
- 10重奏
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10人で演奏すること。デクテット。
- 11弦ギター
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スウェーデンの製作家 ゲオルグ・ボーリンが、ルネッサンスの曲を忠実にルネッサンスリュートの調弦で弾くために開発したギターです。イエラン・セルシェルが使用して有名になったギターでもある。わたしはセルシェル以外の演奏家が弾いているのを見たことはない。
- 11重奏
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11人で演奏すること。ウンデクテット。
重奏の呼び方についてはここまでにしましょう。
- 12弦ギター
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12本の弦が張られたギターのこと。但し、7弦や10弦ギターと違い、6コース複弦ギターである。
複弦ギターとは、マンドリンのように3〜6弦にオクターブ離れた弦がセット(複弦)として張られ、1, 2弦は同じ音程(ユニゾン)の弦がセットで張られたもので、セットの弦を同時に押さえて演奏するスタイルになる。
どういう弦構成かは不明だが、イエペスの10弦ギターのスタイルそのまま2本増えて12弦になっている12弦ギター(多弦ギター)を見たことがある。
- 12の歌
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作曲家 武満徹さんが荘村清志さんのLP「地球は歌っている」のために編曲した12曲のこと。12曲の内訳は以下の通り。
- ロンドンデリーの歌(アイルランド民謡)
- オーバーザレインボー
- サマータイム
- 早春賦
- 失われた世界
- 星の世界
- シークレットラブ
- ヒアゼイアンドエヴリウェア
- ミッシェル
- ヘイジュード
- イエスタディ
- インターナショナル
日本の演奏家だけでなく、海外の演奏家たちにも演奏され評価は高い。
楽譜に寄せられた武満徹さん当人のライナーノーツの文章をここに引用させていただきます。
引用に際して問題がありましたら関係者の方には申し訳ありませんがメールをお送りください。
- 12Fジョイント
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12フレットでネックとボディが接合されていること。クラシカルギターや一部のフラットトップギターのようにネックとボディの接合位置がちょうど12フレットであること。考えてみると不思議なのだがあくまで接合位置であり、この位置によって弦長が変わるわけでもないのに、13フレットジョイントはまず見たことがないし、ましてや12.5フレットジョイントなんてものを見たことはない。数十年前の怪しげなギターでは、12.1フレットジョイントぐらいの工作精度の悪いものがあったが、近頃ではまずこういうものを見かけない。
- 13弦ギター
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8弦ギターに共鳴用の弦が5本張られた13弦ギターと9弦ギターに共鳴用の弦が4本張られた13弦ギターを見たことがある。
やはりこのあたりの弦の数になると演奏不可能で共鳴のみ、あるいは開放弦としてのみ使用されるようになるようです。
- 13Fジョイント
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13フレットでネックとボディが接合されていること。
ルシアー系のギターでたまに見かけるようになった。
- 14Fジョイント
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14フレットでネックとボディが接合されていること。多くのフラットトップギターのようにネックとボディの接合位置がちょうど14フレットであること。
- 16Fジョイント
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16フレットでネックとボディが接合されていること。ゴダンのナイロン弦でGrand Concert以外は16フレットジョイントである。
- 175
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175といえば、ギブソン社のES-175のこと。
発売時の価格が175ドルだったとか、色々と噂や都市伝説もあるけど、何故かそれくらいジャズプレイヤーには愛されているフルアコである。トップが合板で生で弾くと何てことはない代物なのだが、アンプを通すとまさにジャズの音がする(当然、当たりはずれはあるけど)。
いまはとんでもない値段に跳ね上がっているが、2019年頃に見た目は虎虎で派手な木目だったが、アンプからの出音は唸ってしまうくらいジャズの音だった1台と出会ってことがある。やっぱりすごい楽器だとつくづく思う。
- 19世紀ギター
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クラシカルギターの一つで、主に19世紀に作られていたギターのこと。ロマンティックギター。
シュタウファーやラコート、ガダニーニなどに代表される19世紀に作られたギターのこと。現代のクラシカルギターの前身ではないと考えた方がよい。サイズもかなり違うし、弦がフラットトップギターのようにピン止めだったりとトーレス以降のクラシカルギターとはまったく異なった特徴を持ったギターである。近頃はレプリカの方もかなりメジャーになってきた。というか現存するもので使用に耐えるものが少ないからであろう。
- 20フレット
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普通のクラシカルギターは19フレットまでしかないのだが、バリオスの人気曲「森に夢みる」が20フレットのドの音を使っていて、これを弾きたい人が多いからでもないと思うが、近頃よく20フレット付きのクラシカルギターを見かけるようになった。
- 305スケール
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エレクトリックギターのスケール(弦長)が、609mmまたは610mmであること。ショートスケールという場合もある。
フェンダームスタングなどがこのスケールである。
インチ表示では、24inchと表示される。
- 314スケール
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エレクトリックギターのスケール(弦長)が、628mmであること。ミディアムスケールやギブソンスケールという場合もある。
ギブソン社製の多くのエレクトリックギターがこのスケールである。
インチ表示では、24.75inchまたは24-3/4inchと表示される。
- 324スケール
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エレクトリックギターのスケール(弦長)が、648mmであること。レギュラースケール、ロングスケールやフェンダースケールという場合もある。
フェンダーストラトキャスターなどがこのスケールである。
インチ表示では、25.5inchまたは25-1/2inchと表示される。
- 335
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335といえば、ミスター335「ラリー・カールトン」が使用しているギブソン社のES-335のこと。
どうやら335が最初のセミアコだったようである。他にも335愛用者は少なくないが、やはり335といえばラリー・カールトンであり、フュージョンである。よく似たモデルとしてB.B.キングのES-355やES-330、ES-345といったモデルがあるが、このうちES-330はセミアコではなくフルアコである。
- 440Hz
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ギターにおいては、5弦の開放弦を合わせる指針となる音叉の周波数。ギター以外においても標準音として使われることが多い。ちなみに5弦の開放のA音は、440Hzではなく110Hzである(無論、倍音を含んでいるので、110Hzの音だけではないが)。
- 609mm
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エレクトリックギターの弦長で、ショートスケールと呼ばれる長さ。
- 628mm
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エレクトリックギターの弦長で、ミディアムスケールと呼ばれる長さ。
- 640mm
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クラシカルギターでは、ショートスケールとされる長さのことであるが、近頃では640mmスケールの楽器もかなり多くなってきているうえに650mmと音量なども遜色ないと言われている。
- 648mm
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エレクトリックギターの弦長で、ロングスケールやレギュラースケールと呼ばれる長さ。
- 650mm
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クラシカルギターの標準的な弦長とされる長さ。
何が基準で650mmを標準としているかはわかりませんが、どうやらトーレスのギターが650mmだったのでそれがベースになっているのではないかと思われます。無論これよりも長いスケールのギターも存在しますし、短いものもあります。
ラミレス3世は664mmを好んだようですし、ハウザー2世は647mm、オリベだと648mm、コントレラス1世やアグアドは660mm、サントス・エルナンデスは655mmと659mmのものを多く作っていたようです。
ちなみにマーチンのドレッドノートモデルの弦長は645mmのようです。
- 664mm
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クラシカルギター製作家であるホセ・ラミレス3世が好んだとされる弦長。近頃のラミレスは650mmを標準としているようである。
640〜655mmあたりを好む作家が多い中で、ホセ・ラミレス3世は664mmという長めのスケールにこだわりを持っていたようです。ただ、20世紀中頃に作られた楽器では、他の製作家で670mmを超えるものもあったようです。