小さなオーケストラ
雑誌やWebサイトなどで使用されるギターについての有名な慣用句。
ギターは小さなオーケストラのようである。
元ネタはベートーベンらしい(ベルリオーズだという説もある)。まちがってもギターの中にキリギリスのオーケストラが住んでいることでは決してないし、まして、そのキリギリスたちが遊んでばかりのナマケモノなんて話ではない。
チェイス
ジャズの演奏スタイルのひとつで、コーラスよりも短い単位で、つまり数小節(4小節あるいは8小節)ごとに交互に即興演奏者が代わること。簡単にいうと「かけ合い」。バースチェンジともいう。互いに追いかけるように演奏されることからこう呼ばれる。つまり、バースごとに勝手なことをやっているわけじゃなくて、前のプレイヤーの即興に対して、応えるように即興していくわけである。
チェンバー
chamber
空洞、中空のこと。チェンバー加工されたボディそのものや、チェンバー加工したボディを持つギターのことをこう呼ぶときもある。
チャンバーと書かれている場合もある。
チェンバー改造
ソリッドボディチェンバー構造に改造=再加工すること
チェンバー加工
チェンバー構造に加工すること
チェンバー構造
chamber=空洞より、元々はソリッドボディながら、実は中がくり抜いてあるような胴部のことをチェンバー構造という。
チェンバーボディ
チェンバー構造に加工したボディのこと
チェンバードボディ
チェンバー構造に加工したボディのこと
力木
響鳴胴の内部に接着されている棒状の木(ブレイシング)のこと。読みは「ちからぎ」。目的としては、やはり補強と思われます。あと、効率的な振動の拡散や伝播のためにつけられているものもあると思います。表板に接着されている力木表力木裏板に張られている力木裏力木ということもある。
縮杢
(もく)のひとつ。の項を参照されたし。
このトラ目と呼ばれることが多いが、本来、虎斑縮杢は別物であり、カーリーと言われる縞目模様は縮杢のようで、虎斑はまさに虎の縞模様のように太さが斑になっているもの=つまりフレイムのことなのではないかと思っている。
地中海の舞踏
MEDITERRANEAN SUNDANCE
パコ・デ・ルシアとフラメンコをジャズ界に引き出したアル・ディメオラのアルバム「エレガントジプシー」の中の1曲。パコとディメオラがアコースティックギターで非常に熱い演奏を聴かせてくれる。これを聴いてわたしはしばらくギターが弾けなかった。それで逃避するようにカントリーブルースやラグタイムといったフィンガースタイルのほうに行きかけたものである。おすすめは「エレガントジプシー / アル・ディメオラ」。これがオリジナルの演奏です。やっぱり、これがいちばんかな。対して、ライブ / スーパー・ギター・トリオのこの曲は、アル、パコに加えて、マクラフリンが参加してトリオでやっているけど、元々の地中海という雰囲気の全くぬけたただのアドリブの掛け合いになっているのがつまらない。
チャーチモード
CHURCH MODE
ダイアトニックスケール上に構築される7つのモード/旋法のこと。グレゴリアンモード教会旋法とも呼ばれる。
チャンバー
チェンバー参照
中古
新品ではなく少し古いギターのこと。「ちゅ〜ぶる」と読むときもある。驚くことに中古にグレードがついているのがすごい、プレミアではなくグレードが・・・
中手指節関節
手指の関節でもっとも根元の関節のこと。ちゅうしゅしせつかんせつ。MP関節
中心音
調性音階において基準となる音。トーナルセンターとも呼ばれる。今の音楽では、中心音トニック/主音は同義語と考えてもよい。
チューナー
Tuner
楽器の音を正しくととのえるための装置、つまりチューニングメーターのこと。基準となる音とどれだけずれているかをメーターなどで表示してくれる。
あるいは、を巻きつけてチューニングを合わせる部分、つまり糸巻のこと。上のチューニングメーターと区別するためか、近頃はあまりこちらの呼び名を使わないことが多くなった。
中南米ローズウッド
中南米に自生するローズウッドのこと。
代表的なものは以下の通り。 また場合によっては、本来は中南米産ではないがマダガスカルローズウッドも中南米ローズウッドに含むときもあるようである。
アマゾンローズウッドをブラジリアンローズウッドと区別することもあるが、ここではアマゾンローズウッドもブラジリアンローズウッドに含むものとしておきます。
チューニング
TUNING
楽器の音を正しくととのえること。調弦調律。さまざまな手法があるが、どれか一つということは無くいくつもの方法を複合してあわせることが多い。楽器の状態や環境、ギターの特性などもあり、パーフェクトなチューニング方法などはない。調弦の項を参照されたし。
チューニングギア
tuning gear
を巻きつけてチューニングを合わせる部分=糸巻のこと。
チューニングフォーク
Tuning Fork
ギターチューニングに使用する基準音A=440Hzを出すU字の金属物(音叉)のこと。
チューニングヘッド
tuning head
チューニングギアと同じ意味〜を巻きつけてチューニングを合わせる部分=糸巻のこと。チューニングギアマシンヘッドが合成されたのだろうか?
チューニングポスト
Tuning Post
チューニングギア(糸巻)のうち、を巻きつける部分のこと。
チューニングマシン
チューニングメーターのことではなく、糸巻(を巻きつけてチューニングを合わせる部品)のこと。ただ昔は糸巻のことをチューナーと呼んでいた時期もあった。
チューニングメーター
これはマシンヘッドではなく、調律を測定する電子チューナーのこと。さて、メーターが付いていないものはどうやって呼んだらいいのだろう?
チューブアンプ
ギターアンプのうち、プリアンプ部またはパワーアンプ部のどちらか一方、あるいは両方に真空管が使用されているアンプのこと。
プリアンプ部またはパワーアンプ部のどちらか一方に真空管、そうでない側にソリッドステートが使用されているアンプをハイブリッドアンプと呼ぶときもあるようです。
チューリップウッド
ローズウッドの仲間というか、ココボロなど同じようにローズウッドと呼ばれる木材の一つでマメ科に属する。 もしかすると昔からローズウッドとして使われていたのかもしれないが、最近はチューリップウッドとして区別しているようである。
調
曲を構成する各音と音組織が中心音主音にまとまろうとする求心力、志向力であり、それらを統一する和声的な関係のことを調/キーという。関連語: 調性
鳥眼杢
小鳥の目のような小さな円形の斑点が、板にたくさん散らばって表われる杢目のこと。バーズアイ
チョーキング
基本的に押さえている音をを押さえたまま引き上げる(または引き下げる)ことで音高を上げる奏法。この用語は日本だけで使用されているようである。ベンドベンディング
チョーキングアウト
使用頻度はとても低いが、指板の外までチョーキングすること。
チョーキングアップ
チョーキングにより音高をあげること。
チョーキングダウン
チョーキングによりあげられた音高を戻すこと。ピッキングなしでチョーキングアップした状態でピッキングし、チョーキングダウンするテクニックというものもある。
チョークアップ
チョーキングアップと同義語あるいは略語。チョーキングにより音高をあげること。
チョークダウン
チョーキングダウンと同義語あるいは略語。チョーキングによりあげられた音高を戻すこと。
長音階
第1音と第3音の音程が長3度になる音階のこと。メジャースケール。構成音の異なる2種類のメジャースケール/長音階が存在する。
長音程
長2度、長3度、長6度、長7度などの音程。メジャーインターバル。
この音程が半音一つ広がると増音程となり、半音一つ狭くなると短音程となる。増音程から更に半音一つ広がると重増音程となる。
調弦
楽器の音を正しく整えること。とくに弦楽器の調律調弦をいう。
さて、この「楽器の音を正しく整える」とは?と考えてみると、ある楽器の奏することができる複数の発音(単音、和音とも)を調和するように整えることではないかと定義できる。簡単にいうと、各弦同士の音程を正しく調和させることが目的であり、5弦440Hzに合わせる事が目的なのではない。つまり、他の楽器と合わせるのが目的ではなく、弾き手と聴衆が共に心地よいならば、A=440Hzでなくてもいいということになる。
これが正解かどうかは別にして、とくに音叉や基準音を発する道具がなくても、かつ、絶対音感がなくても、ギター調弦はできる。
調号
五線譜の音部記号(ト音記号やヘ音記号といったもの)の右隣に書かれている記号(シャープフラット)のこと
長三和音
根音 + 長3度 + 短3度の音程で積み重ねられた三和音のこと。同義語としてメジャートライアドがある。トライアドの項を参照されたし
調子笛
調弦に使用する基準音を出す笛のこと。5弦のA音だけ出すものや、1〜6弦の音を出すもの、そして、C, C♯, D...A♯, Bと12音すべて出るものまである。ピッチパイプ
吹き方や息の強さによって音高が変化してしまうので、音叉ほど厳格な基準音とはならない。現在も販売されていると思うが、使っている人を近頃はほとんど見たことがない。
調性
音階における各音の役割を主音に対する音程関係と合わせて、その音階の持つ性格や性質として定義したものを調性という。現代音楽では“長音階を主体とする長調”と“短音階を主体とする短調”の2つの調性がある。
モードジャズにおいては、長音階短音階ではなく、教会旋法におけるドリアンスケールフリジアンスケールなど主体とする調性をする。ただし、イオニアンモードエオリアンモード長調短調調性がほとんど同じなので、その2つを除くモードが使用された。
長調
長音階を主体として、その性格や性質(調性の項を参照)が反映された調性のこと。主音として12の音(1オクターブないの全ての半音)が使用できるため、12の長調があることになる。
超美品
中古ギターの状態を表す言葉。ただし、主観なので評価基準は一律ではない。
調律
楽器の音を正しく整えること。チューニング。弦楽器の場合は調弦ともいう。
著作権
著作権を持つ者以外の人が著作物(音楽、絵画、小説、映画、コンピュータプログラムなど、思想または感情を創作的に表現したものであって、文芸、学術、美術、または音楽の範囲に属するもの)を利用しようとするときに、利用を許諾したり、禁止したりできる権利のこと。
日本では、著作権は特許などとは違って、権利の取得にあたって登録の必要はなく、著作物を創作した瞬間に自動的に権利が発生するとされている。無論、このサイトに著作権が存在します。あと、ギターなどの実演についても、その演奏者が作曲した曲でなくても、実演している映像や音楽なども著作隣接権という権利で保護されています。
珍品
中古ギターの人知れぬ価値を表す言葉。もちろん人知れぬ価値ですから、それを自慢するときは回りの目を少し気にしたほうがいいかなぁ...という気はする。熱くなっているのは自分だけかもしれないし、単にめずらしいだけで他の誰かに価値を見出してもらうのはむずかしいかなぁ。
わたしも巷で珍品といわれる謎の1976年製キャッツアイ(by トーカイ)リミテッドもどき?を持っております。