た
- ターゲットノート
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TARGET NOTE
旋律やフレーズの解決対象となる音のこと。主にコードトーンが使用されることが多い。 - ターンアラウンド
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TURN AROUND
曲の最後の部分(ターンバック)にコーラスの先頭のトニックコードに向かう様なコードパターンを挿入すること。ジャズ(ビバップ)では曲のテーマ部のコード進行を数回繰り返したうえに、それぞれの奏者がアドリブを載せることが多い。ビバップでよく演奏されるナンバーではテーマの先頭と終わりがトニックコードになっていることが多いため、そのまま演奏すると同じトニックコードが数小節繰り返されて、単調になる。それにいつテーマの先頭に戻ったのかもはっきりしないために、ターンアラウンドを挿入してかっこよくアドリブするわけである。逆にターンアラウンドがあるためにそのコードパターンに対応する決めのフレーズがどうしても必要になる。しかし、それが決まるとやっぱりかっこいい。 - ターンバック
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TURN BACK
曲の最後の部分、つまりテーマの先頭に戻る直前の数小節のこと。特に最後の2小節を示すが多い。ブルースでいうと11, 12小節のこと。 - ダイアトニックアプローチ
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リハモの手法の一つ
ダイアトニックコード同士のコード進行中にダイアトニックコード(あるいはその代理コード)を挿入できる ただし、そのコードトーンを持つどんなコードでも挿入できるわけではなく、進行先のコードがトニックであればサブドミナント、サブドミナントであればトニック(あるいはその代理となるコード)でなければならない。 - ダイアトニックコード
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DIATONIC CHORD
ダイアトニックスケールの各音上に、3度堆積でダイアトニックスケール内の音のみを積み上げて作られた三和音のこと。
(注意) このときのBdimはディミニッシュトライアドである - ダイアトニックスケール
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DIATONIC SCALE
基準音から順に、全音、全音、半音、全音、全音、全音、半音の間隔で上昇して8音目がちょうど1オクターブ上の基準音になる音階のこと。仮に基準音である第1音から順番にイタリア式にド,レ,ミ,ファ,ソ,ラ,シ,ドと呼ぶことにすると各音間の関係は以下の通りとなる。 ダイアトニックスケールの第1音であるドの音を主音とする音階を主体とする調性を長調/メジャーといい、第6音であるラの音を主音とする音階を主体とする調性を短調/マイナーという。 - タイガーストライプ
- 杢(もく)の一つ。メイプルやトチ、シカモア等に現れる虎縞紋様のこと=虎斑、タイガーストライプ、トラ目、トラ杢。メイプルの場合、カーリーメイプルと呼ぶこともある。
- 大セーハ
- セーハのうち、1弦から6弦までのすべてを指を寝かせて押さえることを大セーハと呼ぶことがある。同義語として全セーハがある。
- タイトボンド
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アメリカ フランクリン社で開発された木工用接着剤(脂肪族樹脂系エマルジョン接着剤)の名称。シリーズの商品名称だが、ギター関連でタイトボンドというと「タイトボンド オリジナル」という商品の事を指す。ギターの製造によく使われる接着剤です。一部に「膠>タイトボンド」という信仰的なものもあるようですが、どうやらタイトボンドを国産の木工ボンドと同じものと勘違いしている方々が多いようです。実は全く別物で「膠に近い特性で音響のじゃまをしない(らしい)」とされています。
敢えて、(らしい)を追加したのは、膠絶対意見を否定するものではないからです。ただ、「膠じゃないと楽器じゃない」とまでいう方々もいますから、それは違うと付け加えておきます。 - ダイナミックギター
- ヤマハがかつて製作したガットギターを部分補強して?、スチール弦を張れるようにしたギターの商品名・・・だったと記憶している。確か、専用のダイナミック(ギター)弦なるものも発売されていたと記憶しているが・・・(ちょっと古い記憶なので、説明に誤りがあったらすみません)。ダイナミックギターなどの話題をWEBで見かけるのは懐古趣味だとしても、オークションサイトでのバカバカしい価格にはあきれてしまう。
- ダイナレット
- ギター支持具(=これを装着することで足台を使わなくてもヘッドを高い位置に保持できる道具のこと)の一つ。ギター枕とでもいうべきもの。左足太もものうえにダイナレットを乗せて、そのうえにギターの括れを乗せる。一時期ブリームが使っていたことがある。
- タイムレスティンバー
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アメリカの五大湖の湖底に眠っていた木材を引き上げ、乾燥させた木材のことらしいです。
確かに川や湖、沿岸などに丸太を浮かべて保管している様子を見たことがありますから、そういう中には沈んでしまったものもそりゃあるでしょうということなのですが、引き上げる手間がすごいと思います。それだけ材が枯渇しているということなのでしょうか。 - ダイヤモンドホール
- サウンドホールのひとつ。Fホールそっくりだが、よく見るとfっぽいの菱形のサウンドホールのこと。 ダイヤモンドfホールやダイヤモンド型fホールと呼ぶ人もいる。
- 代用材
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現在使用されている木材など材料の代わりに使用する材のこと。
2017年1月に、すべてのローズウッド、ココボロ、ブビンガがワシントン条約 附属書IIにリストアップされた関係でこれから数年は代用材問題がギター界の話題の中心のひとつとなることは間違いない。
代用材への切り替えが一斉に進むと、今度は代用材そのものの枯渇が進んでしまうというジレンマもある。悩ましい問題であるとも言えるが、実際のところ、そんなに代用材で悩むほどギターは売れているのだろうか?。 - 代理コード
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あるコードの代わりに使えるコードのこと。
コードの特性からいえばトニックコード、ドミナントコード、サブドミナントコードがあり、ダイアトニックコードはそれぞれどれかに属すわけであり、その群の中で互いに置き換えが可能である。可能は可能だが、コードにはそれぞれ響きによるイメージのようなものがあり、コードを置換すればコード進行によるイメージの拡大ができることになる(うまい代理コードの使い方をすればだが)。くわえて、ダイアトニックコード以外にも代理コードになるものはいくつも存在する。例としては、サブドミナントマイナーはドミナントセブンスの代理として使用可能であり、ドミナントセブンスの特性であるトライトーンに着目して、同じトライトーンを有する増4度代理のドミナントセブンスに置き換えることも可能である。 - ダイレクトボックス
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D.I.
ダイレクトインジェクションボックスのこと。正式にはダイレクトインジェクションボックス(DI)であるが、日本ではダイレクトボックスで通用している。ちなみにダイレクトボックスは和製英語。 - ダイレクトインジェクションボックス
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Direct Injection Box
ギターやベースなどの出力信号の伝送形式であるアンバランス型から、バランス型に変換する装置のこと。バランス型にすることでケーブルを延長した場合のノイズに強くなる。 - ダウンストローク
- 弾きおろす方向のストローク(=弦を弾く動作)のこと。主に複数の弦を弾く動作をストロークといい、複数の弦を低い弦から高い弦にかけて弾きおろすストロークをダウンストロークという。
- 高いギター
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値段の高いギターのこと。ギターを弾く/弾かないとか、やっている音楽ジャンルの違いとか、ギターの使い方など、さまざまな事情で基準が違うので一概に幾ら以上が高いとは言えない。
ギターの価格についての質問も多いので、ぎたぁ用語とは言いにくいですが、わたしの疑問と見解を載せておきます。 - 宅録
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自宅で録音すること。ホームレコーディング。
わたしもZOOMのPS-02というDTM機器を持っていたが、これ1台でマルチトラック録音なんてできたりするし、リズムボックスやエフェクターまで内蔵されているんだから、世の中はホント変わったとしみじみ思う。 - 多弦ギター
- 7本以上の弦を張ったギターのこと。7弦エレクトリックギターは今日ではかなりメジャーになっている。クラシカルギター族では8弦、10弦、11弦ギターあたりはそれなりに知られているが、7弦ギターはどちらかというと特注の色合いが強い。それに対してフラットトップギターの多弦ギターはほとんど見かけない。12弦ギターは多弦といっても、複弦を持った6弦ギターである。 ナイロン弦では11弦ギターが最多であろう。
- 打痕
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当たり傷のこと。読みは「だこん」。
擦ったような傷ではなく、へこみを伴う傷のこと。 - ダダリオ
- クラシカルギター用弦、フラットトップギター用弦、エレクトリックギター用弦のいずれにおいてもスタンダードとして扱われている唯一のメーカー(アメリカ)。クラシカルギター弦 プロアルテは特に音程が正確なこと、商品が均一なことで評価されており、くせのないこともあって、ある意味でスタンダードな弦として扱われている。ラインナップも充実しており、ボールエンド 付きのナイロン弦まである。
- タッチ
- 右手の弾弦方法(あるいは左手の押弦方法)について、およびその技巧について語るときに使用される用語。簡単にいうとどのように指先が弦に触れるかということ。場合によってはテイクバックからインパクト、フォロースルーまでを称してタッチという時もある。
- タッチノイズ
- フィンガリングノイズの一つ。弦に指が触れる音(右手、左手に関わらず)、弦がフレットに当たる音など
- タッチハーモニクス
- 開放弦のハーモニクスではなく、左手で弦を押さえた位置に対して行うハーモニクス奏法のこと。押さえた位置+5フレット、+7フレット、+12フレットあたりが音が出やすいし、音程も確かである。
- タッピング
- 指板上で弦を叩く or はじくことだけで(右手のピッキングなしで)音を出すテクニック。右手でタッピングすることはライトハンド奏法という。スタンリー・ジョーダンのようにタッピングだけで演奏してしまう人もいたし、アコースティックギターでこれをやる人はかなり多くなっており、エレクトリックギターだけのテクニックではない。
- タッピングハーモニクス
- ハーモニクスがでやすいポイント(開放弦の5フレット、7フレット、12フレットや、押さえた位置+5フレット、+7フレット、+12フレットあたり)を右手(または左手)でタッピングすることでハーモニクスを出す奏法のこと。
- タッププレート
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ゴルペ板のこと
ゴルペ(奏法)により、表板に傷が付かないように貼り付けられたセルロイド製の保護板のこと。 - 脱力
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普通、脱力というと力が抜けることだが、ギターにおいては無駄な力を抜くことのようである。
一時期、よくクラシカルギターの話題の中でこの脱力という単語を見かけたことがあった。内容は人によってさまざまなのだろうが、わたしなりに要約すると、充分にリラックスした状態で必要最小限の力?、動き?で弾くことが望ましいというもののようである。この必要最小限というものがどういうものかは不明だが、身体に余計な or 無駄な緊張があっては無理のない自然な動作 or 運動はできないということであろう。 - ダドガド(DADGAD)
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変則チューニングのひとつ。6弦からDADGADとチューニングする。
1 ― Dそれをそのままローマ字読み?するとダドガドになるのでこう呼ばれる。
2 ― A
3 ― G
4 ― D
5 ― A
6 ― D - タブ譜
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TAB
楽器の奏法を文字や数字、あるいは記号などで表したもの。タブラチュア譜。
記譜法のひとつであり、奏法譜と考えられる。弦楽器の弦の位置や押さえる位置、オルガンなどの管の穴の開閉などを指示するもので、楽器ごとに異なる独自のタブ譜がある。ギターのタブ譜についても数種類のバリエーションがあり、ジャンルや作者により微妙な違いが見られる。
近頃はクラシカルギターの楽譜でも、タブ譜付きのものを見かけますが、声部の区別や和声がわからなくなるので五線譜を併用するようにした方がいいと思うのだが。 - タブラチュア譜
- タブ譜と同じ。タブ譜の項を参照されたし。
- ダブルカッタウェイ
- ハイポジションを弾きやすくするためなどの理由でギターの両肩が切り取られたようになっているデザインのこと。
- ダブルクロマチック
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フレーズの解決手法の一つ
進行感、解決感を強めるために半音進行で解決させること。 厳密には、ダブルクロマチックとは言わないが次のように半音を重ねることもある。 - ダブルストップ
- 重音奏法。
- ダブルトップ
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表板の構造のひとつで、これまでの単板や合板ではなく、薄くスライスされた2枚の板にハニカム上の木製シートやカーボンファイバーシートを挟みこんで表板としているものをダブルトップという。他にサンドイッチ構造(サンドイッチトップ)とか、コンポジット構造(コンポジットトップ)というときもある。クラシカルギターでは、マティアス・ダマンやゲルノット・ワグナーが代表的な製作家である。
ワッフルバー構造のスモールマンと違い、ダブルトップのブレイシングは伝統的なファンブレイシングやそれに準じる力木構造を使用することが多いようである。 - ダブルネック
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DOUBLE NECK
ネックが2本あるギターのこと
1970年代ではもうジミー・ペイジやジョン・マクラフリンなんかがダブルネックを使っていたと記憶している。ダブルネックの2本のネックの組み合わせとしては、6弦+ベース or 6弦+12弦というのがメジャーかな。 - ダブルホール
- ブリッジに弦1本につき2つづつの穴が空いていてそれで(しばらなくても)弦を固定できるようになっているものらしい...
- 玉目
- 鳥眼杢や葡萄杢、泡杢のように円形の模様が現れた杢のこと。
- 玉杢
- 鳥眼杢や葡萄杢、泡杢のように円形の模様が現れた杢のこと。
- 短音階
- 第1音と第3音の音程が短3度になる音階のこと。マイナースケール。構成音の異なる3種類のマイナースケールが存在する。
- 単音楽器
- 通常の演奏形態において、単音しか奏することのできない楽器のこと。状況によっては、ヴァイオリンのように和音を演奏することもできるが単音で演奏するのを常とする楽器も単音楽器と呼ぶ。
- 単音程
- 1オクターブ内の音程のこと
- 短音程
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短2度、短3度、短6度、短7度などの音程。マイナーインターバル。
この音程が半音一つ広がると長音程となり、半音一つ狭くなると減音程となる。 減音程から更に半音一つ狭くなると重減音程となる。 - 単弦
- リュートや12弦ギターに代表される複弦に対して、普通のギターのように1本づつ張ってある弦のことを単弦という。
- 弾弦
- 指またはピックで弦を弾くこと。クラシカルギターではタッチという言い方をするときもある。なにより、この漢字をどう読むのか?...。やはり「だんげん」でいいと思う。弾琴(だんきん)、弾糸(だんし)という言葉もあることからそう判断した。しかし、どの国語辞典を見ても載っていないのはどうしてなのだろう?。ピッキング
- タンゴ
- 20世紀初頭、アルゼンチンに起って世界中に広まった4分の2拍子または8分の4拍子の舞踏曲のこと。アルゼンチンのタンゴと他の地域のタンゴを区別するために、アルゼンチンタンゴ、コンチネンタルタンゴと呼ぶこともある
- タンゴアンスカイ
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TANGO EN SKAI
ローラン・ディアンス(ギタリスト、作曲家)の曲。近頃は大人気ですね。
ただ、あの途中に響鳴胴をカツンと叩く箇所があるので、わたしはやる気にはなりませんが。ちなみにこのスカイ(skai)は、空ではなく、なめし皮、あるいは合成皮のこと。 - 短三和音
- 根音 + 短3度 + 長3度の音程で積み重ねられた三和音のこと。同義語としてマイナートライアドがある。トライアドの項を参照されたし
- 短調
- 短音階を主体として、その性格や性質(調性の項を参照)が反映された調性のこと。主音として12の音(1オクターブないの全ての半音)が使用できるため、12の短調があることになる。
- 弾發指
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腱鞘炎のひとつで俗にばね指と呼ばれる症状。指を曲げる腱が使いすぎによって炎症を起こし、指を曲げるときに使われる屈曲腱とその腱を包んでいる靭帯性腱鞘が引っかかるようになることで起こる。指を曲げたり伸ばしたりするときにひっかかり感があり、ときには伸びなくなる。ひどいときは動かなくなる。
このような症状を感じたらすぐ病院へ。 - 単板
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一般的には、丸太を平削り又は丸はぎの加工方法により薄く切削したもの(わかりやすくいうと丸太をかつらむきしたもの)を単板と呼び、ギターに使用されるような丸太を縦にひいたもの(つまり製材したもの)は単板とは呼ばない〜無垢板である。ただ、何故か一部の業界とくにギターやウクレレなどついては、無垢板のことを単板と呼んでいる。
単板を使用したギターは高価だが、高価でも単板を使用していないギターもあり、単板のほうがギター材として優れているとは一概には言えない。 - 単板削り出し
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アーチトップギターのように表板がアーチ状になっている楽器の場合、このアーチをどうやって作るかというと、ざっくり言ってしまうと、厚い板から削ってつくるか、板を曲げてつくるかの2つの方法になる。このうち、厚い板から削り出す方法をカービングとか、単板削り出し と呼ぶようである。
これは単に製作方式の違いとなるわけだが、どう考えても削り出す方が手間もかかるために高価な楽器となるので、単板削り出しのほうが良い楽器であるというイメージにつながることになる。