ニムの木かげの家 日時計 2005. 3月

 
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2005.0301(火)

Philippa Pearce 'The Little Gentleman' Puffin

_ この頃昼休みにほとんど読書できないし、家でもほかのことをしてるか、ぐでーっとしてるかなので、本が溜まる一方。

_ 昨晩フィリパ・ピアスの"The Little Gentleman"やっと終わった。たしか彼女は1922年生まれなので、83歳になるのだと思う。心のひだひだをよく知っている人なので、登場人物…大人も、子供も、実在感を持って描かれていて、違和感を覚えることがない。

_ ちょっと偏屈な一人暮らしの年寄りの学者(だとおもう)フランクリン氏ははしごから落っこちて足を折り、しばらくベッド生活だ。なぜか窓の外の牧場が気がかりなフランクリン氏は、通いの家政婦の孫娘・ベットに、おかしな頼みをする。牧場で大きい声で、ダーウィンの書いた地虫についての本を読んでくれと言うのだ。「僕に向かってじゃなく、僕のために、だよ」
??ベットが、上手く読めるようにきちんと準備して、牧場に行き大声で地虫の本を読んでいると…誰あろう、そこに出てきたのは、モグラだった。し・か・も・ちゃんと喋るモグラ。

_ 知りたがり屋のフランクリン氏は、モグラに害をなす気はないが、貴重だから、どうして喋るか知りたいから、と、安全なカゴ住まいをするようにモグラに提案したのだが、「カゴ」こそモグラの最も忌み嫌うものだった。それでモグラはフランクリン氏を敬遠していた。

_ 18世紀、オレンジ公ウィリアムが英国の王となった。それに反対するのがジャコバン党一派。乗馬がモグラ穴に足を取られたために落馬したウィリアムは、それから程なく世を去る。このため、馬が足を突っ込んだ穴を掘ったモグラは、ジャコバン党一派にThe Little Gentlemanと讃えられ、その地元であるスコットランドまで連れて行かれた。所が、長旅のため、途中でモグラは死んでしまった。しかしスコットランドの魔法使いが、まがまがしい魔法でモグラの命を甦らせ、あまつさえ不死にしてしまったのであった!その後長い長いこと、モグラはカゴに閉じこめられていた。ようやく逃げ出して、トンネルを掘って掘って掘り続け、ロンドン目指して南へ南へとやってきた。時には仲の良い人間の友人もいたが、それももう昔のこと。

_ そして今はここに、フランクリン氏の牧場に住んでいる。しゃべれるのもその魔法のせいであるモグラの願いは、この魔法から逃れて、ただの、正真正銘のモグラそのものに戻ること。

_ その後いかにベットがモグラに知恵を貸して、魔法を逆手に取ることを思いついたか。いかにベットは魔法のせいで楽しくも危うい目に遭い、逃れるか。大雨が降り川が増水しモグラに水没の危機が…。ベットの心がモグラからちょっと離れてしまうこと。「もう、魔法なんか働かないわ」

_ …そして二人が再び心を合わせてうんとうんと、うーんと願った結果、長年のモグラの願いが叶って彼は普通のモグラに戻ることが出来たのだ。でも、これは本当に魔法のせいで魔法が解けたのか、それとも…?ただのモグラに戻った瞬間、かれはするりとベットの手を抜け…野生の動物らしく噛みつきさえして…逃げていく。ベットには悔いはない…!

_ フランクリン氏が言っているように、ベットの年頃より大きくても、小さくても、この役にはむかない。多分8歳か9歳?また脇役のフランクリン氏や、ベットのおばあちゃんの存在が、大変良く効いている。人物を端的に描くのが上手いよねえ。
短い作品ではあるけれど、作者の良いところがよく表れた佳品だと思う。年齢を考えるとやはり驚くが、美しい環境に暮らし、いつも澄んだ楽しげな目で物語を紡いできた作者には、年齢なんか関係ないのかも知れない。

_ この写真の背景の川と牧場が、舞台に違いない。多分彼女自身の家がフランクリン氏の家のモデル。ちなみにこの川は、セイ川(ハヤ号の)だし、彼女自身や、ハティ、トムがスケートした川でもある。

2005.0302(水)

ハープ・コンソート@津田ホール

_ ほぼ毎回行っているが、ホントにいつも楽しいステージ!

_ 今日はケルトの曲が中心のプロ。節目ごとにリーダーのアンドリュー・ローレンス=キングが簡単な解説を入れてくれるのが恒例になっている。出だしはいつも大変ゆっくり喋ってくれるのだが、あとの方に行くと熱が入ってどんどん早口になってしまう。ことしは、解説自体も短めになり、しかもよく分かるように気を遣って、大変はっきり・ゆっくり(過ぎるほどに)喋ってくれた。そのために笑っちゃったのは、ワンフレーズごとに客席から、「ンー」「ンー」という低音の「なるほどコーラス」が合いの手のようにはいること。

_ 今日は一緒に行くはずだった連れ合いが出張になってしまい、次男と行ったのだが、バグパイプありダンスあり、芸達者なみなさんをたいへん気に入ったようで良かった。

2005.0303(木)

プルマンの案山子本

_ ようやくこれから読み始めるです。The Scarecrow and his Servant'

_ 案山子というとどうも例のハウルのカブ頭を思い出しちゃうなorz

…後刻:
やっぱりカブ頭だった>turnip

金原瑞人 あとがき大全43 「読む、ということ」

_ しばらく前にメルマガで配信されていたがやっとwebに上がった。
http://www.hico.jp/ronnjya/honyaku/kanehara/43.htm

_ =引用=======
 アマゾンとかで、翻訳本の読者感想を読んでいてたまに見かけるのが、「原書はそんなにむつかしくないから、絶対に原書で読むのがお勧め! 原書のほうがずっとおもしろい。翻訳、ちょっとちがうなと思うところあるし……」という内容のもの。
 あたりまえじゃん、と思う。
…(中略)…
 その程度の英語の読解力のある人の場合、読むのに費やす時間は、感動の大きさと比例する。これは長年の経験からいって、まず間違いない。やっぱり、早く読むと、読み飛ばす部分がどうしても増えてくる。それにくらべて、三倍くらいかけて読むと、細かい部分までしっかり読み取っている。三倍の時間をかけて読むということは、普通、一文一文たんねんに理解していくということだから、そのぶん感動は大きいはずだ。
=引用おしまい=======

_ このあとに「そのうえ、おれは英語で読んでいるんだという一種の優越感のようなものが無意識のうちに、その感動に拍車をかける。」という文が続く。うーんここのところはちょっと違うんじゃないかとも思う。優越感と言うよりダイレクトに伝わってくることが無上に嬉しい(…幸福な勘違いかも知れないけどね)。

_ 「読むのに費やす時間は、感動の大きさと比例する。」
の所は本当に頷けるところだ。これは日本語の場合にももちろん言えて、しかしその場合の「時間」は必ずしも実時間ではなく主観時間とでもいったらいいか、没入の度合いとの掛け算ということになる。
子供の頃に読んだ本って、一字一句覚えている部分も少なくないし、本のシミやページの耳を折ったあとまで記憶に残っている。子供の頃はまだ経験値が低いから、本から受けるインパクトも大きいのだろうが、やはり本への没入度合いが違う。良くわかんないながらも英語本を読んでいることは、確かにそのころの濃い時間を再体験するのにとても似ている。

_ このメルマガはいつもいつも克明に読んではいないが、結構面白く、さかのぼると『白い果実』の山尾訳のいきさつなどが書いてあったりする。

_ あとがき大全42には、ナント金原センセが'Scarecrow and His Servant'(昨日からやっと読み始めた本)を訳すということが書いてあるようなのだが、それに気付いたときには手許に既にその本があったので、本を読んでからその部分を読むことにして、封印してある(;.;)早く本の方読み終えなくっちゃ。それに、翻訳に追いつかれないように…『琥珀の望遠鏡』はタッチの差だったもん。

2005.0304(金)

雪靴

_ 大雪(^_^;)目の前の公園を通って出勤なので、一も二もなく雪靴着用。なんだか嬉しいな。

_ 道のりの半分ほどのところで、かかとの具合がなんだか変。底に雪が付着したか?こんなにぐちゃぐちゃなのに?と、ひょっと見ると、底のゴムが劣化して、かかとを中心に周辺のゴムがもげ始めている…!あとの行程はなるべくつま先に重心をかけて歩いたが、到着してから見たら、黒い底の部分はもげ、割れ、かかとの芯のプラスチックが丸見えで、結構な重症になっていた。靴下もわずかに湿っていた。同室のお姉様に靴を借りて帰った。ブツは捨て。考えてみたら、買ってから優に10年以上経っているんだよね。上や中はまだまだ傷んでないのに。恐るべしゴムの劣化。我々の体も同様に、酸化で劣化(老化)してるってわけだ…orz

1/2成人式

_ 今日の午後は次男の保護者会。その前の5時間目にクラスごとに「1/2成人式」をやるからぜひ来てくれと言う「招待状」を先日受け取っていた。珍しく次男の訴えるようなまなざしと「一人一人スピーチするから来てね?来る?来る?」のお願いに、行けるかどうかわかんない、とも言えず「…行くよっ!」

_ ちょっと仕事の方はいろいろあったんだけどこの際構わず、学校へ行った。1/2成人式とは10歳、つまり二十歳のちょうど半分の道程ということなんだって。私が好きでない「思い出づくり」と似たような匂いがあってちょっと敬遠していたんだけど、子供たちの一所懸命な顔や、知った顔の子供たちがちょっと見ない間にずいぶん大人びていること、うちの上の子たちのことなどを思って、やっぱり開始直後からぐっとこみ上げるものが…。危ない危ない…!あとで保護者会の時に感想を言い合ったら、どのおかあさんも頑張って涙を我慢していたらしい。緊張のあまりか、手話による自己紹介が済んだ直後に泣き出す子も一人ならずいて、なんかいじらしくって。「思い出づくり」という作為的な感覚は好きじゃないが、こういう日を、いつかふと思い出すこともあるのかなあと、ちょっと感慨を抱いたり。私自身がこの前中学時代の友人たちと旧交を温めた直後でもあるので。

ハープ・コンソート@王子ホール

_ 火曜に連れて行ったら「また行きたい」という次男の分のチケットをとってふたたび。今日は王子ホール@銀座、ガーンジー島の音楽だったので、よりフォークミュージックぽかったかな。なんでも現在に至るまでガーンジー島は英国王室の私有地と言うことになっているらしいが、文化的にはよりノルマンディーにちかく(地理的にも)、独特の言語・文化を持っているとのこと。

_ 今日のタイトル「海に生きる人びとー小島の古き歌ー」、これはローレンス=キングの解説によれば、ガーンジー島に滞在していたヴィクトル・ユゴーが書いた小説のタイトル'Les Travailleurs de la Mer'を借りているようだ。彼の滞在が、島の詩人たちの詩心を刺激したんだって。

_ CDを買ったら帰りにサイン会をやっていて、全員にサインをもらった<ミーハーなので。ここの人たちは皆、とても親切なので気持ちがいい。サイン会ばかりか、休憩時間や終演後にステージに楽器の調整、片付けに出てきたときなどにも、ファンが楽器のことやら何やら聞くのに、丁寧に答えてくれている。私もせっかくの機会なのでいくつか質問などさせていただきました。通じて良かったー(^_^;) 次男は、踊りとギターのプレイヤー氏に握手してもらったが、目の前で見る彼が大変小顔だったのに感動して「顔がちっちゃい!」と繰り返し言ってた。パフォーマンスも良かったでしょ!さすがに以前のようなキレはなくなってきたなあ。

2005.0305(土)

立派な風邪ひき

_ 今朝起きたら11時過ぎ。お茶を飲んで、ウーと言いつつまた寝て、ドアチャイムの音で起きたら4時。めずらしく37.5度あった。のど、鼻がずるずるゼロゼロで、頭痛もある。

_ ジンジャー烏龍茶を飲んだら、ほかほか暖まって汗が出た。ジンジャーは速効作用があるんだね。

_ また土日は何も出来ずか…orz

2005.0306(日)

おとなしく寝てるほかない

_ 明日は出勤しなくちゃいけないのでひたすら横になっている。さすがに渾々と寝ているのは脱して、生意気に退屈してきたのでDVD。まず「恋愛小説家」見て「妹の恋人」を見た。後者は初めて見る。この妹役は、「フライド・グリーン・トマト」の子だね?はまり役。好きな女優だ。瞳の美しいおにいちゃん役が、ハンサムでシリアスだなー。デップさまは、いつも思うのだけど、本当は使うのが難しい俳優なのではないか。ここではシザーハンズのイメージにちかいのだが、それがいいのやら悪いのやら。彼以外の人がやったらおかしなことになってしまうのだろうから、それなりのはまり役なんだろうが、それにしてもなんだかなー。中途半端に現実的で中途半端におとぎ話なのがいまいちだな。でも、やっぱり彼は素敵だ!それにしてもお兄ちゃんの恋人役ジュリアン・ムーアの歯並びは怖い。

_ しかしどっちの映画にしろ、我が家に比べて遙かに居心地の良さそうな部屋が出てくるなあ。いったい掃除は誰が…と現実的な疑問も。

_ あーずっと寝ていて腰が痛い(T.T)

2005.0307(月)

プルマン案山子本の続き

_ へろへろ出勤したが午前中はとくに使い物にならない状態。自動的に出来る仕事を中心に。昼休みはさすがに、オベンキョーの元気はなく、本読もう…と荷物を探ったらプルマンの本しかなかったので必然的にやっぱり英語の時間。字が大きいのでまあ楽だけど、単語は結構面倒くさい。

_ なぜか、ビンボーな少年が、雷でしゃべれるようになったカブ頭の案山子の家来(と言うか使い走りというか、下僕というか)になり、彼らは世界を見に出掛ける。まずドロボーの一味を案山子の機知で怖がらせ追っ払う。

_ じつはこの人のユーモアのセンスというのはよく分からないのだ、ライラの時から。ここは、ほほえむべき所なんだろうか?それとも普通に淡々と書いているだけなんだろうか?という感じ。この人の特性はほかの所にあると言うことなのだろう。多分。

2005.0308(火)

美術展とか

_ イバラード展@池袋東武
3/24(木)〜3/30(水)
正味6日間とはまた情けなや。

_ 「踊るサテュロス」展@国立博物館表慶館は3/13(日)まで。愛知窮迫に行かない人は急げっ!11日に行けるかなあ。
ところで「1躯」と数えるとある。これ一つ見るのに800円でしょうか。上記にある写真は、興福寺の阿修羅に似ている。フィレンツェ展でイルカを抱きしめて跳ねてるキューピッドが可愛かったのよー。その動きと似ている。

_ ラ・トゥール展@国立西洋美術館 3月8日(火)〜5月29日(日)
大変美しい絵と思われ。空いていそうな日に行きたいものだ。100円割引券
西洋美術館ではインターンシップなんか募集しているよ。いいなあ。

購入本

_ スティーヴン・シェリル/『夢見るミノタウロス』/角川書店
DWJ 'Conrad's Fate (Chrestomanci S.)' Collins
SFマガジン4月号

_ SFMは、ななな、なんと豪華な。ウィリスおばさん、イーガン、ジーン・ウルフ、それにプリースト!

2005.0309(水)

継続こそなんとやら

_ 日経の夕刊のコラムに、猪口邦子が、国語と英語のことを書いている(webには載ってない)。その最後の部分に…

_ ============
では、英語が上達する方法は?大使のときは条約を丸暗記していた。今でも毎朝、英字新聞の一面を朝食を作りながら音読する。英語は暗記と音読で確実に習得でき、かつ毎日その反復練習をやる人はやらない人に決して負けることはない。
============

_ うーんやっぱり努力してるんだなー。ほんの10分、30分であろうと、継続することは難しい。しかも暗記…orz

_ えいごのガッコのほうは明日からまた新しいセンセなのだ。どうも人見知りなので、また呼吸を飲み込むまでダメなのかしら…。と、またうだうだしてる。あー明日イヤだな。また自己紹介だし。

2005.0310(木)

新しい英語のセンセ

_ Mattは、からだが大変でかい(背はそんなに大きくない)、といっても脂肪じゃなくて筋肉ぽい人。大変気だての良さそうな25歳の好青年。きちんとしていて暖かそうないい感じ。あーよかったァ。英語もとってもはっきりしていて聞きやすい。文学&小説書き、それと経済専攻なのだそうだ。そう言えばちょっとオタワの某氏に通じるところがあるかも。とりあえず危惧は去りました。

長いのが好き

_ 内田昌之さんところで『デットフォードのネズミたち』の愛読者カードの感想がいくつか紹介されていた。気に入ったのは…というか共感したのは、

_ 「長くてとってもおもしろかった」(10歳・男)

_ おおっ、同類!と思った。私は短編も大好きなのだが、その一方、長ーい小説って大好き。往きて還りし…小説世界に行ったっぱなしになってもいいなあ。文学探偵なんとかみたいに。それともやっぱりどこかで帰って来るという前提があるから良いのだろうか。長い小説、指輪だのハイペリオンだの五輪の薔薇だの琥珀捕りだの…ああ魅力。

_ そう言えば文学探偵って、『未来少女アリス』に似ている、というか元々のアリスによく似てる。そうだ、地下の国のアリスも読まなくちゃだ。

SFM4月号 プリースト「火葬」

_ 怖い虫ホラーだぁ。ううー、柑橘食べられない〜。ほかにアレとか、ソレとか。

2005.0311(金)

無理無理休みを取った

_ なんだか、まだからだがへろへろしているのだが強行。

_ 踊るサチュロス@国立博物館表慶館
中宮寺弥勒菩薩半跏思惟像@国立博物館本館

お昼食べて味噌とか化粧品とか本とか買い物@池袋、いったん荷物置きに帰宅

RotK SEE@東劇17時からの回 大変がら空き全席指定。

_ 大変疲れた。おかげで、せっかくのRotK SEEでは時々うとうとしてしまい、しかも一番好きなシーンの一つ、ガンダルフとピピンがミナスティリスへ入っていく所をまるまる見逃してしまったのだorz 気がついたらデネソールの所に向かって二人がつかつか歩いていくところだった(T.T)

_ やっぱり大画面はいいね!家でDVDを見たときは気付かなかったが、細部にいろいろ楽しみを見つけた。今度はいつ行こうかなと言ったら「まだ行くの」と呆れられた。3/26以降も継続上映するようだ。土日の初回をのぞきすべての回で全席指定。

_ 話の流れを良くするために入れた追加部分は全体として良かった、という印象は、家で見たときと同じ。同様に、目玉と思われた追加部分(アングマールの大魔王とガンダルフの対決とか)がいまいちあるいは何だかなあと言う印象も同じ。ファラミアとエオウィンのエピソードは不十分だけどないよりずっと良い。ファラミアとピピンが騎士の制服を巡って話す部分は、ファラミアのキャラの説明不足を補う大事なシーンでしたね。とまた止まりません。

_ 以前SEEを上映したときも、平日はこんなに空いていたんだろうか。窓口嬢が言うには、土日の特に昼からの回は満席だが、平日はガラガラスカスカなのだそうだ。これに先駆けてやっていた「旅の仲間」「二つの塔」も行けたら良かったなあ…。特に「旅の仲間」。
踊るサチュロスと中宮寺弥勒菩薩は、共通鑑賞券を買うと1000円だった(サチュロスだけだと800円)。元気があればラ・トゥール展@国立西洋美術館も見たかったのだが、その時点で既にくたびれ始めちゃったので横目で見て諦め。でも空いていそうだったから頑張ったほうが良かったかも。上野公園には、紅梅のような色をしたひかんざくら(多分)が咲いていた。本格的な春ももう近い。

購入本

_ メルヴィン・バージェス/『ブラッドタイド』/創元推理文庫
ジョン・クリストファー/『トリポッド 3 潜入』/ハヤカワ文庫SF
橋本治/『勉強ができなくても恥ずかしくない 1 どうしよう…の巻』/ちくまプリマー新書

橋本治/『勉強ができなくても恥ずかしくない 1 どうしよう…の巻』/ちくまプリマー新書

_ 橋本治は例のごとくまたあっという間に読んでしまった。これはご自分のことですか。専ら主人公ケンタくんの身になって読んじゃったけど、子供を持つ身で、身につまされる部分もある。というか、大人、教師とか、文科省がこれ読め。少なくとも、教師や親は、想像力がなく理解ができないため「良かれ」と思って見当違いなことをやりがちなものだから。それにしても、今の子にいかに余裕や逃げ場のようなものがないことか。4月と5月に続編が出るとのこと。

2005.0312(土)

久しぶりに白山

_ カードが買いたい次男に引かれて白山(大成堂)へ。最初にフレッシュネスバーガーでお昼。この冬スタバで復活しなかったホットアップルサイダーがあったので、これが好物の次男は喜んでいた。ちょっとクリーム大杉だけど本体はスタバより甘さ控えめ? 私はほうじ茶ラテ。これ適度に爽やかな感じでよろしいね。

RotK SEEオーディオコメンタリー

_ 本編で二、三確認したいところを思いついてDVD。シェロブのところでフロドの目が閉じているところはそのままだった、とか、ペレンノール野のローハン軍の突撃でエオメルが馬上で槍を空中で持ち替える所とか。で、なんとなくそのまま、2枚目のオーディオコメンタリーを、途中で切り上げよう切り上げようと思いながら結局最後まで見てしまって、涙目に…。

_ エルロンドとデネソールがいい声なのに改めて気付く。リーさまはもちろん。また、ショーン・アスティン(サム)がいろいろ喋っているのを聞いて、私はこの人好きだなと思う。身近にいたら、面白いだろうなと。ケンカもしそうだけどね。モナハン(メリー)が何度も何度も、ミナス・ティリス好きだよ!と言っていて、そのたびにうんうんと頷いた。大好きだよ、ミナス・ティリス!

購入本

_ 村上春樹・佐々木マキ/『ふしぎな図書館』/講談社

2005.0313(日)

踊るサチュロスを思い出した

_ 先日次男が突然「ねえ、ちんちんって本当はペニスって言うんでしょ…?」というので「へーそうなの。」と返事したら「先生がそう言ってた…教科書に書いてあったよ…ほら」と保健かなんかの教科書の最後の方を見せてくれた。例の良くある腹部の断面図とともに、精通とかなんとか書いてあった。で彼は「ね?本当は、「ペニス」って言うんだよね。…うん」と納得して、それでお終い。教科書と言っても一種の副読本なので「もう要らないから捨てて」なんだってさ。

_ そう言えば、先日見に行った「踊るサチュロス」は、等身大より少し大きかったのだが(たとえば足のサイズはおよそ30pくらいかな)、その割りにはペニスは小さかったな(^◇^;) しかもカタログの写真ではなるべくそれを避けるアングルが採用されていたように思うぞ<考えすぎ?

_ それに写真だと(恣意的な)ライティングがされているので、顔の表情も凄みがあるように見えたり奥深いように見えたり、必要以上にそういう感じを事前には受けていたのだが、実物は、白目の部分に大理石(?)が嵌めてあって黒目の部分は抜け落ちてうつろになっているので、むしろ虚けた表情だなという印象の方が私には強かった。サチュロスはバッカスの子分ということだから、もっと放埒・肉欲的な感じがしてもいいと思ったのだが、口元もむしろ投げやりな疲れたと言ってもいい感じ。黒目が入ると違ってくるのだろうが…。何種類かの複製も展示してあったので、そのうちの一つくらいに黒目を入れてみて欲しかった。なお写真は実物を見たあとから見てもちょっと凄い表情に撮れていると思う。滅びの亀裂のイライジャ・ウッドみたいに。

_ 腰のあたり、ベルト位置の上のお肉=脂肪?がブヨっとたるんでいて、そう思うと確かに全体に引き締まった筋肉質なからだとは見えず、うーんやっぱりこいつは毎日つまんない懶惰な生活を送っていて、内心そこから脱したい欲求を持っていたので一種絶望的な表情をしていたのかとも思い……

_ 思うことは尽きないな。
あと、ほかのサチュロス像の写真でもそうだったが、尻尾がちょうどウェスト部分から生えているのはチョー変、滑稽だ。この像は尻尾は失われていて、それが嵌っていた穴だけがウェストに残っている。でもフォーンのタムナスさんだって絵を見れば分かるように…下半身は山羊だから当然のように…尻尾はちゃんと背骨の末端から生えているぞ。腰から生えている尻尾って何?じつは腰に荒縄でも巻かれていて引き回されているヤツで、その末端が「尻尾」で、荒縄の痕跡が腰のたるみか?
あらまた止まらない。

母もっぱら春眠

_ 口から食べようとしないor食べられないので、鼻から経管で流動食を入れ始めて10日あまり。

_ 一時より頬のこけたのは回復して顔の色つやはいいけれど、目は余計うつろになってる。呼びかけると目を開けて、ちょっとの間だけ目に輝きが戻り嬉しそうな表情は見せるんだけど、全然言葉は出ない。あとは安心するのか興味を失うのか、ほとんど反応なしで、声を掛けてもうるさそうにするだけ。
管を抜いてしまうための抑制(拘束)はないが、両手に布製のミトン状のものをはめている。相変わらずもぞもぞ動いている。

_ 退屈だろうになあ、頭の中で何が起こっているのかなあ、夢を見てるのかなあ。
また実家に行ったつもりにでもなってるのかな、と思って「おかあさん、今日はどこに行ったの」と訊いたら、「なに馬鹿なこと言ってるのよ、どこも行くわけないじゃないの」とでも言いたそうなヘンな顔をしていた(^^ゞ

_ 彼ら痴呆患者が、「ここは(病院/施設じゃなくて以前住んでいた)どこそこだ」とか「思いこんで」いるのは、『航路』のジョアンナの自己がバラバラになっていくときの必死のSOSに良く似ていると思う。

_ そう言えば、今日は何月何日と教えてあげれば良かったなあ。

2005.0314(月)

続「ピーターパン」誕生へ 公募で作者決定

_ 朝日の記事。「パン船長」…ってちょっと間が抜けてるな。

_ 「ジェラルディン・マコリアン」は「ジェラルディン・マコーリアン」だろうねえ。
ジェラルディン・マコーリアンをamazon.co.jpで検索

BBCの記事

Briton to write Peter Pan sequel
British author Geraldine McCaughrean has been chosen to write the official sequel to the story of Peter Pan.

_ 映画「フック」は結構好きだったが、「ピーターパン2」はどうだったんだかねえ?

2005.0315(火)

予告

_ もうじき、パトリシア・A・マキリップ/『影のオンブリア』/ハヤカワ文庫FT(プラチナファンタジー)が出るから、みんな買ってね、読んでね!!

次男捻挫

_ 帰宅してみたら次男が捻挫していた。
「何で」
「大縄跳びで」
…なぜに大縄で捻挫…(-.-#)

_ 大好きでしたよー大縄。1回飛びのおあかしなし(とぎれないこと)で遠足(先頭がある場所めざして走っていき後ろの十数人〜二十数人がそれに続き最後の一人が飛ぶのに間に合って戻ってこないとお持ち交代)ありと言うハードなのがみんな大好きだった。今思うと「えーまた〜?」と言う子もいたんでしょうね。基本的に走るのが好きだったんだ。だから、ろくむしも大好きだった。

2005.0316(水)

睡魔

_ この眠気は何であろうか。
昨晩も11時半頃にものも言わずふとんに潜り込んじゃって今朝は目覚ましも危うく夢の中だった。
昼休みも睡魔。終業後は、次男しかいないので二人でラーメン食べて帰宅して、勉強しようと思ったら睡魔。カレーの野菜を切りながら睡魔。以下略…。

_ 別に花粉症じゃないので薬のせいではない。しかしまるでこれは抗ヒ剤のような眠気…。脳内麻薬様物質じゃなくて脳内抗ヒ剤様物質が分泌されているのか。

_ それに、なぜに全然読書が進まないのでしょう。気分転換に違うのを読もうかな…新書とか。でもそう言う問題じゃない気が。

2005.0317(木)

リンドグレーン賞、荒井良二氏とフィリップ・プルマン氏が同時受賞

_ 讀賣の記事:アストリッド・リンドグレーン記念文学賞が絵本画家荒井良二さん(48)に授与

_ フィリップ・プルマンとの同時受賞とのこと。

_ 日本語情報もある

荒井良二をアマゾンで検索 。残念ながら私はこの方を知らない。

_ プルマンの公式サイトから

_ Astrid Lindgren Award
I've just heard the news that I've been awarded this great prize. It's shared with the Japanese illustrator Ryoji Arai.

_ タイミングがいいというか何というか、先日からプルマンのThe Scarecrow and his Servant'読み中。遅々として進まないけれど。

母の転院なくなった

_ 二言目には転院、転院と言ってきた担当医が、おそらく院長らに注意/意見されたらしく、彼からの申し出で、姉と看護師さん、ソーシャルワーカーさんらを交えて面談したそうだ。その結果、今の病院でずっと見てもらえることになった。これからも意思の疎通を出来るだけ図りながら、と言う態度になったそうだ。

_ 姉は精一杯、どうしても弱い立場である患者&家族の立場を主張してきたとのこと。それにしても、よく看護師さんやワーカーさんたちが、上に繰り返し意見を言ってくれたと感謝している。かなり困ったちゃんの医者と言うことだろう。

_ 肝心の話がおおかた終わると、昔の留学のこととか、あれこれ自慢タラタラでなかなか離してくれなかったそうだ。でも終業後は行くところもないのでデパ地下でおかずを買って帰る毎日なのだとか。息子さんも医者だそうだけど、60過ぎのおとうちゃん今はしがないボロ病院でせいぜい患者をいじめて威張る毎日なのね。その気持ちは分からなくないけど、患者をそんなターゲットにするなー!!あんまり威張るようなら誰とか彼とか、エライ人の名前出して煙に巻いたり反論したりしちゃうからね。今してることのひどさを、ごじぶんがいざ呆けちゃったりしたときによっく理解できるでしょうよ。て、その時にはもう自分では分からないか、くっそー。

2005.0318(金)

歓送会

_ 自分の所属部署じゃないが、関係する部屋のボス(定年退職)&急に転出する人の歓送会。職場から5分家から10分の所で、時々通るが全然知らない店(フランスふう和洋折衷?)だった。こんど何かあったら個人的に行ってみようかな。2次会は家と逆方向(参加者の大多数が乗る駅のほう)になってしまうので失礼して帰ってきた。名残惜しかったので残念〜。

_ 分野が全然違う人たち、断片的にしかしらない人たちの話、とくに仕事がらみの話を聞くのは、すごっく面白いな!もっと接触する機会があるといいんだけど。

2月から長男は山籠もりだし連れ合いや娘はあてにならないし、で、次男を放って置くわけにはいかないため、このところずっと飲み会等はお断りしていたものだから、久しぶりの夜の集まりだったのだ。いい息抜きになったー。

2005.0319(土)

引きこもり

_ どうもこのところ花粉症でもないのに引きこもり傾向がつよい。今日も天気がよいのに、あー気持ちが良さそうだなーと思いつつ、しかし外出する気にならず、かといって掃除する気力もなく、ひたすら本読み。

Philip Pullman'The Scarecrow and his Servant'Doubleday

_ あらすじ:
舞台はイタリアのどこかと覚しい。年取ったMr.Pundolfoはひどく具合が悪かった。おまけにうるさい鳥たちにも悩まされていたので、カブ頭の案山子を作り、その体の中に油紙で包んだ手紙を入れて畑に立てておいたが、案山子は畑から盗まれ、遠く離れた場所へ持って行かれてしまった。嵐が来て雷に打たれた案山子は、なんと命を得、貧しい少年ジャックに助けてもらう。ジャックを従者にした案山子は、美しい土地Spring Valleyを目指すと言いながらも、行き当たりばったりに道を辿る。夜の廃墟で盗賊を脅して追っ払ったり、旅の劇団でとんでもない騒動を起こしたりしながらSpring Valleyへ向かう主従、一方彼らの行方を追う資本家Buffaloni一族。彼らはSpring Valleyに化学工場を造り毒を垂れ流し泉を涸れさせている。なぜ彼らは案山子を追うのか?そこへ年取った謎の大ガラス婆も登場。ひょんなことから加わった戦いを命からがら抜け出した挙げ句、なぜか主従が流れ着いた無人島で、カブ頭が、アンパンマンになって、飢え死に寸前のジャックを救う。ジャックは、辛抱強さに加え、持ち前の賢さをどんどん発揮しては、いいヤツだがおつむの足りない案山子の窮地を救い続ける。

_ 道々案山子が助けた鳥たちや大ガラスの助けを得て、案山子は、Spring Valleyの所有権を巡り、資本家Buffaloni一族と裁判で争う。でも裁判官はBuffaloni家の人間なので勝つ見込みはなきに等しい。しかし、じつは案山子の詰め物の中に隠してあったのは、案山子の生みの親(Mr.PundolfoすなわちSpring Valleyの所有者)の遺書「Spring Valleyは案山子に残す。Buffaloni一族の手に渡ることは望まない」だった。これを始め、案山子側は有利な証拠を次々に提出するが、逆に裁判官に「これまでの旅で手足、詰め物、そして頭まで交換された案山子はもはや元の案山子ではない」とまで言われる。裁判官は陪審に、早く案山子の負けを評決するようにと迫る。しかし陪審員はそれを遮って案山子の勝訴を宣言する、「これは常識の判断だ。案山子が元の案山子なのは自明のこと」と。負けたBuffaloni一族は友好を装って、案山子に木喰い虫(とかなんとか)をくっつけて暗殺しようとする。

_ 医者が呼ばれるが原因は分からず、死に瀕する案山子…代わりに大工が呼ばれ、医者は「私の患者だ!」と憤然とするが、案山子は「セカンド・オピニオンが欲しい!」と言う(^-^) 結局背骨(ほうきの柄)や詰め物を取り替え、消毒して、すっかり元気になった案山子は、その後、ジャックやその家族と、化学工場もなくなって美しく甦ったSpring Valleyでずーっと幸せに暮らしましたとさ。

_ 『花火師の娘リーラ』や、『ぼくネズミだったの』と同系統の、一種のホラ話。ご当人はfantasyと言っている。しかし環境破壊ハンターイの話になると、誰の作品もなんか興ざめだな。ここでは、環境破壊勢力の見本みたいな資本家一党を阻止しようと、カブ頭(あとでココナツ頭にすげ替えられた)が天然無邪気で対抗する…みたいな感じ。

_ プルマンおじさん、いかにも理屈っぽい。子供は、とっても難しい言葉がいくつかちりばめてあるのが大変好きだが、そのやり方もいかにも「教養」が滲み出ちゃってる感じだ。音読すると、決して読みやすい文ではないのがよく分かる。マキリップやサトクリフは声に出してもとても綺麗だと感じるのに。二、三冊の単発ものとライラシリーズ以外は読んだことないのだけれど、なぜ彼がこの分野にとどまっているのかが疑問でもあるので、出来れば他のシリーズも読んでみたいとは思っている。…いつのことやら。

_ それからやっぱり1日に数ページだけチマチマ読んでいてはダメだな。作品に入り込むのに時間がかかるから、ある程度一気に読まないと。

2005.0320(日)

〈読み中〉デイヴィッド・アーモンド/『火を喰う者たち』/河出書房新社

_ 4/2のアーモンド/金原瑞人トークショウ@ジュンク池袋店に向けてざっと読み中。原作を読んだときの感想

_


火を喰う者たち
デイヴィッド・アーモンド 金原 瑞人

肩胛骨は翼のなごり 秘密の心臓 闇の底のシルキー ヘヴン・アイズ

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日記追加

_ 1/211/25に感想等を追加。

2005.0326(土)

購入本

_ パトリシア・A・マキリップ/『影のオンブリア』/ハヤカワ文庫FT(プラチナファンタジー)

_ 出ました出ました出ましたよ。井辻朱美による解説はすごいなあ。もっとネタバレ詳細解説希望。いやほんとに。

〈読み始め〉パトリシア・A・マキリップ/『影のオンブリア』/ハヤカワ文庫FT(プラチナファンタジー)

_ 原作を読んだとき、これでいいのかなあと半信半疑で読んだ部分がいっぱいあったんだけれど、日本語で読んでもどうもそうみたいだ(所々拾い読み)。いやーこれは結構難物だ。

_ 古い時代のオンブリアがずぶずぶと地層のように沈み重層化し…というのを、地下(影)の部分はともかく、表に(目に)見えている部分についても文字通り読んでいいのか、象徴なのか、とっても確信できなくて、ずーっといいのかいいのかと思っていたんだけど、読んだままでいいみたい。

_ でもやっぱり、マキリップは、翻訳とは別に、出来れば原作で直接感じたいな…と思った。たとえ良くわかんなくても。

_ SFM5月号にも特集記事があったが、あらすじの記述に間違いがあったじょ。爪を噛むクセが抜けないのは、幼い世継ぎじゃなくてリディアだよん。

_ というわけで、特集組んだくらいだから、絶版状態のイルスの竪琴の2,3の復刊はもちろん、これからまた他の作品も訳されるんでしょうね。ね。ね!!

2005.0330(水)

「オペラ座の怪人」見た

_ 終業後「オペラ座の怪人」を見に行った。面白かったー!
画面がきれい、衣装がきれい、登場人物がきれい、そして音楽と歌詞がきれい、歌も演奏も大変良かった。堪能しました〜〜。うっとりしちゃったよ。

_ で、以前話題になった字幕です。

_ http://enbi.moo.jp/phantom/phantom-movie.html

_ 改めて読んでいちいち納得。この字幕問題を実は忘れていたのだけど、開始時に「字幕・戸田奈津子」を見て、またかよ〜とは思った。その後ちょこちょこ字幕へんとは感じてはいたのだけど、何せ歌や映像がきれいでそちらに意識が行っていたので、かつ、割合に台詞や歌詞は耳から入ってきやすかったので、字幕は二の次になっていた。ところが、さて問題の「情熱のプレイ」が目に入った瞬間、猛烈な違和感。で、この話題を思い出したのだった。

_ 字幕のみで考えると確かに、クリスティーヌの行動やファントムが身を引く理由が訳わかんないのは、当然だと思う。

_ ファントムもラウルも素敵だったが、ヒロインのクリスティーヌを演じた彼女は当時17歳だったんだって、歌唱力もすごいなー。

2005.0331(木)

Murakami Haruki novels

_ きょうは他の生徒がいなくて、楽しいハッピープライベートレッスン。一番お安いグループレッスンのお値段でマンツーマンなのじゃ。

_ というわけで、センセ@文学専攻に、なぜ村上春樹は人気があるのか?を訊いた。彼自身は英訳でネジ巻き鳥やダンスダンス、ノルウェイの森など、7冊読んでいるようだ。中でも『世界の終わりと〜』が一番好きというので、意見が合ったが、私は「閉塞感」ということが言えなかった。>閉塞感
結局、「現実世界と同じようにno way out」とかなんとか言って凌いだんだったかなあ。日本語でも難しいよ…。

_ 彼が思うに、村上春樹は、とても技術的に熟練している。その上エンタメ性もすっかり分かっていて、ミステリーの要素、プロットの面白さ、などジャンル小説(genre fiction )としての要素を全部持っている。だけどそれだけじゃなくて、それを超えた何物かを持っている、ジャンル小説を超えた「芸術」(art)としての小説の域に達している、ということだった。プロットやストーリーに頼らないで、複雑なキャラクターがストーリーを引っ張っているというところがエンタメと違う。他に日本の小説家でそう言う人がいるのかどうかはまだ知らないが、村上春樹はそういう小説家だ、世界的にもそう言えると思う、と。ネジ巻き鳥は中でもとっても多くの人に読まれているそうです。

_ キャラクターの話の時、「一面的なキャラクター」というところでハリポタの3人組の話になった。彼は大流行してるからどんなもんかと思って1冊目だけ読んだそうだ。「1冊で十分でしょ?」と言ったら「まったく!」と顔をしかめていた。で一面的〜というのは「え〜と、one sided?」と訊いたら、それでもいいし「mono-dimensioned」という言い方もあると教えてくれた。「dimensionて分かる?」と言うから「Fifth Dimension」と返事したら怪訝な顔をされた。アクエリアスだのビートでジャンプだの知らないのか〜25歳(;.;)

_ というわけで文学話をしてなかなか面白い50分であったことよ。

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最終更新
2005.04.23 18:57:27