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2005年8月 | ||||||
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_ 午後ちょっと早めに夕立が降ったりしたが、総じて、いい天気。
_ キャンプ場に着いたのは金曜の昼頃なので、例年ならば週末にかけて平日組と週末組が入れ替わって混み出す時期なのに、いくらもともと空いているキャンプ場だからと言っても「いいのかこれで?」状態、つまりうちの他に2,3組しかいない!天国天国。ちょっと熊さんの出没が気にかかったけど。
_
ここ十数年、ほぼ毎夏行っているのは、戸隠イースタンキャンプ場というところ。道をはさんだ反対側に村営キャンプ場があり、そちらはちょっと施設がいいせいか、まるで駐車場にキャンプしているみたいで、テントとテントが軒を接しているよう。多少トイレが綺麗だって、こんなのぜーったいイヤ!君たちは学校の校庭でキャンプごっこしてればー。
全体に戸隠は観光客が昨年の半分くらいかな?とのこと。地元の人といろいろ話していたら、不景気とかいろいろあるだろうが、どうやらこれは愛知万博のせいが大きいようだ。信州北部・中部の観光地は全然この夏ダメだそうだ。
_ そういえば、今年から戸隠も長野市に合併したことにあとで気がついた。黒姫側から上がっていくとこれまでは信濃町との境目に「戸隠村」という道標が立っていたのに今年は「長野市」になっていたので違和感があったのだった。せめて長野市と並べて「戸隠」という特色ある地名の看板を立てるくらいできるだろうに。
_ この広域化=はやりの「平成の大合併」とやらも地元のおじさんたち異口同音に「合併ったって合理化だから、サービスは悪くなるばかりだぁね。」一例は、これまでは最寄りの救急車が出払っていても隣村の救急車がすぐに来たのに、こんどはいったん長野市に連絡が行ってから下に司令が行くものだから、雪の時期に自殺者が出たときせっかく救助したのに、救急車が1時間20分もかかったものだからその間にその人は亡くなってしまったのだとか。合併によるいいことは何もないのだそうだ。
_ 「もう8月だねえ…(=もう夏も終わりだ)」とため息をつくおじさん方であった。
_ 毎日昼頃から空模様が怪しくなって、初日(一番の大降り)、二日目とも夕立があり夜まですっかり曇って星が見られなかった。
_ 3日目は小雨はあったものの、9時頃になって雲が晴れ、幾分ガスはあったがきれいな夏の星空が見られた。皆で椅子にかけて反っくり返って黙って思い思いに星を見ていると、時々流れ星が見える。そのたびに一斉に「あーっ!」と声が上がる。「口惜しーっ」と言う声も。
_
30分くらいでごく小さいのも入れると数個から10個はあったのでは。中でも、みかけの角度45度くらいの距離を飛んだものを含め相当に明るいのが3個あり、明るさや多さで何かの流星群とは思ったが、それは北の空だったからペルセウス流星群に違いない。いつか獅子座だったかで大騒ぎをしたが、その時に比べても短時間にたくさん見えたように思う。
そのあと急激に雲に閉ざされてしまったので私は次男とそうそうに寝てしまったが、宵っ張りをしていた娘達は、また雲が晴れてガスも取れた美しい夜空が見られたそうだ。天の川がきれいだったァ!と感激していたが、ホントに普段数えるほどの星しか見たことがないのだから可哀想だよね。
_ 合間に1匹だけ蛍がフラフラと漂っていったのがこれまた幻想的。
_
リー、エディングス/『銀狼の花嫁』/ハヤカワ文庫FT
メレディス・アン・ピアス/『炎をもたらすもの −ファイアブリンガー1』/東京創元社
リチャード・フラナガン/『グールド魚類画帖』/白水社
_ メレディス・アン・ピアスってファンタジーの書き手として名前だけで得してる気がする。「炎をもたらすもの」ってまんま「ファイアブリンガー」じゃないのか。
_
最近は英語表記の歴史の本では、A.D.やB.C.でなくて
Common Era →C.E. 紀元
before the Common Era →B.C.E. 紀元前
を使うようになってきている、って知ってた人ー? この前のクラスで初めて聞いた。
_
wikipediaでは(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%A5%BF%E6%9A%A6)
「キリスト紀元であることには変わりがないのだから、偽善的な案である、という意見もある」
ですねー。
_ 今日からは『グールド魚類画帖』を読もうと思う。オリジナルのハードカバーが欲しいなり。
_ 職場で、ある研究者から18歳以下の子どもがいる人(男女)を対象にした、家庭と仕事の両立に関するアンケートに協力を求められた。
_ この「家庭と仕事の両立」、あるいは「育児と仕事の両立」って、すぐカチンと来ちゃう。
_ 両立なんて 無 理 で す か ら。
_ しているように見えても、どこかに必ず犠牲やしわ寄せがあるんだから。で一緒にいたもう一人の幼児持ちの女性と「家庭と仕事の共倒れ」「家庭と仕事のせめぎ合い」「家庭も仕事もどっちも半端」等々いろんなバリエーションで遊んでしまった。アンケート依頼者自身も、この言葉には引っかかりを感じているが、日本語だとなかなかすんなり一言で「ワーク・ライフ・バランス」を表す言葉がないので半ば仕方なく…、と言っていた。
_ そんなことから、子供を持って働くためにはいかに公的サポートが大事か、それを抜きにしてはこういう問題は語れないのではないか、とか、それが一見前進しているように見えて実は着々と後退しているのを見過ごしてはならない、大体子ども自身のことなんかホントは国も自治体も全然考えてないんだ、と言うような話をぶってしまった。脳天気の私がいつの間にかことあるごとにこういう話をぶつようになるとは。いかにこの国のやり方が納税者をコケにしているか、であるよ。税金はちゃんと使えっ。
_
2章目のケルピーKelpy(ブダイの一種)。原画ではParrot fishとなっている。
http://images.statelibrary.tas.gov.au/Fullimage.asp?Keywords=Gould%2C+William+Buelow&ID=AUTAS001124072810
_ 2章目からはうんこ色(茶色)で印刷されている。主人公グールドが絵を教わったのはクレオールのオーデュボンで、彼がいかに鳥を社会のすべてとして描いたか云々、しかし自分はそうじゃない、の下りはものすごく引き込まれる。
_ ちびちびしか進みません。でも面白い。次第に語りのおもしろさが増してきた。
_
マヌエル・ムヒカ・ライネス/『七悪魔の旅』/中央公論新社
ロアルド・ダール/『こちらゆかいな窓ふき会社』/評論社
ロアルド・ダール/『ガラスの大エレベーター』/評論社
紀田順一郎、東雅夫編/『日本怪奇小説傑作集1』/創元文庫
夏石鈴子/『新解さんの読み方』/角川文庫
チャルマーズ・ジョンソン/『帝国アメリカと日本 武力依存の構造』/集英社新書
石原千秋/『「こころ」大人になれなかった先生』/みすず書房
_ どんどこ届きます。って自分で注文したんだけどさ…。
_
でも読む方は魚の本からちっとも進みません。
次男は『ぼくのつくった魔法のくすり』が終わったので、次はチョコレート工場か、マチルダか。ところでロアルド・ダールコレクションは上記の『こちらゆかいな〜』がシリーズ15となっているんだが、何冊出るのかな?
_ 昨日ようやく掲題のものが届いたので掛け替えた。これまでのもアルミだかステンレスだかがコーティングしてあるはずだったが、まず見た目が全然違う。裏(外側)はもろステンレスの銀色、表(部屋側)は白だが銀色がある程度透けているのでグレーぽい。
_ うちは南西向きでいつも大変明るいので、それに慣れているせいもあり朝〜昼までこれを引いておくと照明を付けてもけっこう薄暗い感じ。と言っても別に差し支えがあるわけじゃない、さんさんと明るくない分涼しげとも言える。昼から日が入ってくると、さすがに日光を通して明るくなる。カーテンとガラスの間に手を入れてみるとそこがかなり熱せられているのが分かる。
_ エアコンは日中など27度では暑く26度にしないと効いてる感じがしない(さすがに25度にはしないで我慢)のが普通だが、昨日は一番暑い盛りも28度の設定でちょうど良い。
_ リビング・ダイニングは一間の掃き出し窓が2つ並んでいるので2セット=4枚、これで2万ちょっとなので、エアコンの電気代の節約分と比べてもやっぱり費用がかかっているわけだが、長い目で見ると相殺できるのかも。何より部屋がバカ暑くならないのは助かる。というわけでなかなか効果あり、と判定。
_ 思わず頑張れと力が入った。
_ パンフレットが、ちょっとした写真集みたいで600円はいいと思った。映画は、…時々気を失ってた。ペンギンって4ヶ月も餌食べないであの環境で生きてるんだね。ちょっと感動。あとで生態を勉強してみる。
_ 予告編でチョコレート工場をやっていた。原作のウォンカさんぽくはないけど、ノープロブレム。私じつはこのガラスのエレベーターがとっても印象的なんだよね。うう楽しみ楽しみ。それからナルニアは次男も言ってたけど、今から予告編やるなら公開もさっさとしてくれ〜。待たせすぎ。
_ http://www15.plala.or.jp/phantom_cinema/starwars_ep3.html
_ うちと、母の所のどこかを捜せば全部あるのは絶対に確かなんだけど、そうそう簡単に出てこないのも絶対に確か。
_ で、皇帝ペンギンを見たマイカルの売店で大枚3900円はたいて買っちゃったよ…何でこんなの買っちゃったんだろう…とは口だけだよん。いまネットで見たらオークションで4000円台とか5000円台とかで売買されているんだね(驚)
_ ep3のパンフはセットに入ってないがこの前買ったのをboxに入れるとちょうどきっちり。もう別れ別れにしないぞ。
_ 今日は休みを取って、次男とBunkamuraギャラリーのイバラード展と同じくミュージアムでやっているモロー展。イバはちょっと前に回帰かな。モローは思ったよりどれも未完成、あの「出現」さえも。
_ 昨日連れ合いと次男は「妖怪大戦争」を見に行ったが、なんとこのついでにスターウォーズ展(目黒の方)に行ってきたんだってえ。きょう東京フォーラムの方にいこうかなあ。でも渋谷から有楽町、新宿というのも疲れるなあ。暑さと気力の具合で行き先決めよう。
_ 昨日は頭痛ではやばやと寝てしまった。本読み進まず。
_ うーん、じつはどう捉えたらいいのかよくわからない。とても引っかかっている。
_ 単純にいつものごとく、好きかどうか、インパクトあるかどうか、という様な点で言えば、必ずしも好きじゃない、でもあらがいがたい魅力があるのは間違いない、だがその魅力が今ひとつ迫って来ずもどかしさを覚える。
_ だから多分9月の展示替えのあとにもう一度行ってみると思う。
_ バックグラウンド等を知らなくともググッと来るものと、やはりそうでないものとがある。で、私にとってモローは今のところ後者。
_ 彼は多分幸せな画家生活を送ったと思われるが、彼の時代において、時代との関わりはどのようだったのだろうか。その辺が引っかかるのかもしれない…あまりにも勉強不足・準備不足すぎ。ちょっと悩んでるほど、だが別の時に改めてまとめて考えないと。今はちょっと脇に置いておこう。
_
↓にたくさん画像がある。「出現」は今回油絵の方が出ていた。線刻のように、白い線で建物の柱や装飾が描かれていて、その効果がとても不思議。よく知られているのは水彩の方か?
http://www.ne.jp/asahi/art/dorian/M/Moreau/Moreau2.htm
_ http://www.philip-pullman.com/pages/content/index.asp?PageID=102
_ うみゅーそうだった、ライラも映画化の計画があるんだった。これにしろアーモンドの作品にしろ、舞台化はされているんだが、ライラ映画はどうなる事やら。
_
ちゅーか早く新しい本書けよ〜〜>プルマン
どこで登録したんだか、たまに来るニュースレターの中でこんなこと言ってる。
=========
What a boring life a writer leads! No drama, no
adventure or excitement, no tense high-level last-minute dashes to save
the world. Nothing thrilling to tell you about. Just sitting at a table
and scribbling. Well, it suits me.
=========
_ ああ、ここに同じ内容が出ているんだった。プルマンの公式サイト
_ ウルフ・エルリンソン/『アトランティスは沈まなかった』/原書房
_ トンデモ本に近いのかなあ?原書房+山本史郎(訳)の組み合わせは罪深し。
_ イバラード展にアイルランドでの風景画を出しておられた井上直久氏が、この本はなかなか面白かったと言っておられた(アトランティスは実はアイルランドであるという説)。その話は以前にも、アイルランドに初めておいでになって以来アイルランドがたいそう気に入った井上氏がなさっていたので、改めて思い出し読んでみたく思ったのだ。
_ アイルランドで、ケルトの香りのみならずさらに古い石積みの遺跡などにも大変興味を抱かれた井上氏、私もこのまえストーンサークルなどで「こりゃあなんかある!」と感じ入ったので、なかなかそのへんの話が盛り上がったのであった、うん。しまったダウジング棒をおみやげに買ってきてあげればよかったな!
_
ついでに言えば、井上氏が写生画をおおっぴらに販売するのはこれがほとんど初めて(安曇野の風景とかはあるが、あれらは若干イバ入ってる)。その絵は来年のカレンダーになるのだが、色調やタッチの再現など印刷の具合がなかなかよかったのでそう申し上げたところ、「そうなんですよー、印刷がおもったよりずっとよかったので、このくらいよく出るんならもう原画を手放してもいいかな思ってね」
センセの風景画欲しー、前から欲しかったんだよー、でも幾分安めの価格設定とはいえ、決して金額として小さくない。うみゅーサマージャンボ宝くじもはずれたので、カレンダーで諦め〜。
_ これは全然トンデモではなかった。本人も本文中で言っているように科学論文ではないので、論拠等がきちんと追えないうらみはあるが、物事の見方・考え方、自分の拠って立つところをどのように形成するか、というようなことが書いてある最初と最後の章があってこそ生きる、なかなか面白い内容であった。巨石文明とアトランティス伝説を結びつけて、古代文明の広がりまで捉えようとする刺激的なもの。著者はウプサラ地理学会長。生年が書いてないが、写真はかなり若そう。資料としていろいろな巨石遺跡、アイルランド、ヨーロッパ各地の関連URLが出ていたので、おいおい見てみようと思う。
_ 五嶋節(五嶋みどり、龍の母親)のは、大分前から一度読みたいと思っていたが、文庫落ちしているのを知って読んだ。うみゅーすごい人だ。でもこういう人って大抵いいところのお嬢さんなのよね。ヨーコ・オノにしても。やっぱり回りの大人の感化(良くも悪くも)は非常に大事で、それなりの哲学がある大人を身近にして育つのは本当に大切だと思う。
_ ちびちび継続中。某書評サイトで、これについてまたヘンな人たちがヘンな紹介文を載せているので、ううっ(以下略)。と言いつつ、中味のことを書けよ中味のことを!多分斜め読みしかしてないと思われ。終わり。
_
ピーター・トレメイン/『アイルランド幻想』/光文社文庫
下楠昌哉/『妖精のアイルランド 「取り替え子(チェンジリング)の文学史』/平凡社新書
I・アジェンデ/『神と野獣の都』/扶桑社ミステリー
スティーヴ・エリクソン/『黒い時計の旅』/白水Uブックス
クリス・ウッディング/『魔物を狩る少年』/創元推理文庫
_ あーあもうちょっと待ってれば最後のは買わなかったのに(T.T)と誰にともなく。今読んでるのがなかなか進まないので溜まる一方。
_ 『アイルランド幻想』はとっても面白そう。この本の解説、カバー折り返しで触れられている「尼僧フェデルマ・シリーズ」は「7世紀アイルランドを舞台にした歴史ミステリー」、現在16作だってえ。こんなファンサイトもあるのだ。
_ 誰か版権取って訳してちょ!とはいえ、カドフェルが良すぎたので、期待し過ぎちゃならんと自戒もする。
_ 昨晩、最後の2章あまりを、止められなくて2時近くまでかかって読みおえた。うみゅーはっきり言って良くは把握できない部分も多い。しかしなんというのだろうか、この書き手(グールド)の語りの端々の中ににじみ出し、時として爆発するように現れる不思議な昂揚感は圧巻だ。書物と世界、世界と自分(人間?魚?書物?現実かあるいは虚構か?等々)のつながりあるいは包含関係を語る部分は、一種の高みに達してすらいると思う。
_ この収容所の島=タスマニアは、猥雑で残酷でグロテスクな、信じがたい人物と事物で彩られている。同時にそれが、この作品がある高み(深み?)に達しているそのことの重要な構成要素そのものでもあるのは驚き。
_ 後書きにもあったが、しかしそれらの信じがたい出来事の多くは歴史的事実(と考えられていること?)とさほどかけ離れているわけでもないらしい、というからこれまた驚き。
_ 昨年読んだ『琥珀捕り』に一種通じる不思議な広がりを持った作品だと思う。また訳者の人はよくぞこの仕事をした、と思う。
_ 『七悪魔の旅』とか『アイルランド幻想』とかに手を伸ばしかけたが、昨日の『グールド魚類画帖』からがらっと気分を変えたくて、『脳の中の幽霊』を手に取った。森山さんとこでラマチャンドランの2冊目が出たのを知ったのがきっかけ。時間があれば、こういうのももっと読みたいんだよなー。そういえば昔ユングをいくつか読んで、そのうち空飛ぶ円盤になっちゃったので何だこりゃーと放り出しちゃったんだが、今また読んだらどう感じるのだろう?
_ と言うわけでまだ読み始めだが面白いよん!装幀はダメだなあ。
_ 2冊読んだ(解説は適当に)読んでなくて損した。自己とか芸術とかについてものの見方の根本的転換がいずれあるかもというところへ話が向かって行く。かれの考えの柔軟さとユーモアがなんともいい。解説はよけい(養老さん)。
_
1冊目は読んだことのない人(わたしでも)聞いていたように、幻肢に関する知見と考察がメインになっている。2冊目のはじめの方は、ほぼその復習だが、3章あたりから人間が人間たることそのものにぐっと踏み込んだ内容になっていく。
さてラマチャンドランに言わせると「比喩」も広義の共感覚だそうで、それも別段奇異なことではなく、脳の様々なクロス配線(混線とも言う)によるのだと。でも彼の説は決して味気ないものではなくて、脳機能をヒトの進化の流れに重ねて考える大変刺激的なものだった。症例を元に原因を推論するそのやりかたが、また自由で面白いのだ。
_ 確かに、近い将来、彼の言うような脳と精神、そして自己を包括する問題において、ある大転回が起きるのかもしれない、と、門外漢ながらわくわくする。
_ 11編中5作まで読んだ。
_ アイルランドに対するイギリスの弾圧のものすごさ、先日読んだ『グールド魚類画帖』でのタスマニア原住民(黒んぼ)にたいする仕打ちとまるで同じ(-.-#) あれもイギリスだな。そういう事情の上に書かれているため、第一義的に書かれている(わかりやすい)恐怖が、厚みと深みのある裏打ちを持っていて、単なる怪奇・恐怖譚にとどまらない冷たい感触がある。このジトッとした感じは、日本の怪奇譚と通底するようでもある。
_ #しかし言葉も見かけもまるで違う「黒んぼ」や「北方の野蛮人」(とかなんとか)を人間以下として扱うのはまだ想像の範囲内であっても、異なるとはいえ共通する言語・文化・習慣を持ちそれなりの文化と知性の存在を認めているはずのアイルランドの人々に対して、イギリスはなぜこのような仕打ちが出来たのだろうか?こういう例は勿論ナチスをあげるまでもなく歴史上枚挙にいとまがないのだろうけど…。
_ ホントに「宣教」だのなんだのなんて、余計なお節介だとおもうよ。
_ 11編中6,7,8編まで。
_ やっぱり直接的な「恐怖」が、元ネタのもつ地縛霊的な怖さに勝っていて、そういう鋭角的な質の恐怖を持つという意味で現代的な作品なのだろうと思う。
_
しかし同時に、たとえば「妖術師」に見られるように、すべて怪異が人為的意図的に引き起こされたものであるかのように持って行きながらもそこにあやふやさを残し、実は「そんな浅薄な解釈で済むものか、思い知れよ」と古い呪いに勝利を与えるあたりの単なる脅かしではない恐怖の深さは、作者の深い学識があってこそだと思う。<何だこの文(^_^;
一種悪い意味ではない力業も感じる。実は結構疲れる。
_
これは「しちあくま」なのか「ななあくま」なのか…あ、奥付に「しちあくま」とルビが振ってあった。
ルシフェル(倨傲)でさんざん笑わせてもらい、次のひたすら寝ているマンモン(貪欲)まで終わった。もっと基礎的知識があったら遙かに楽しめるのだろうなあと、ちょっと(けっこう)くやしい。
_
芝田勝茂/『真実の種、うその種』/小峰書店
畠中恵/『おまけのこ』/新潮社
パウル・ビーヘル/『ドールの庭』/早川書房
_ 芝田勝茂は「『ドーム郡ものがたり』『虹への旅』(原題『虹へのさすらいの旅』)以来、20年後に、ふたたびドーム郡の扉がひらかれた!」というわけで、3部作がようやく完結。2作目の再刊は読んでいないので(オリジナルに手が入っているはず)、もう一度最初からまとめて一気に読もうと思っている。
_ 『おまけのこ』はシリーズ4作目、なんか人気あるみたいね(って私も好きなのだけど)。一太郎といういい方は子ども時代の彼を指す以外には使われていないで基本的に「若だんな」になったみたい。ゆるゆる成長させているのかな。手許には『しゃばけ』しかないので確認できないが…。早速手にとって読み始めているところ。
_ 細々続いている指輪のオーディオブックは、ようやくRotKにさしかかってガンダルフとピピンがミナス・ティリスに入り、ピピンがデネソールに忠誠を誓った後、飛蔭の様子を見てから城内を案内してもらっているところ。なにせ毎日15分かそこらしか聴けないので(それも3歩進んで2歩戻る式…いやもっと戻ってるな)、ほんとに長く遠い道のりなのだ。
_ たまたま今次男がRotKのサントラを久し振りにかけていて、例の烽火のところを聴いては皆で「かっこいい〜っ」と感動再び。原作では全然映画の事情とは違うんだけど、夜を徹して駆け通すガンダルフらと反対方向に向かって烽火が次々と点るさまは、闇の深さ(夜の闇と時代の闇)と距離の中にあって細々とはしているが確かな(でもはかない)希望を現して、忘れがたい印象がある。
_ さあもう少しするとデネソール殿のご乱心だ。
_ 『七悪魔の旅』に先行してさあーっと読んじゃった。屏風覗きの思わぬ優しさとか。これは再び短編集で、私はどちらかというとこのシリーズは短編の方が好き。でも今回は、短編ならでのきびきびさや意外性は少なく、いくぶん物足りないが、全体にしっとり落ち着いた余韻を意図しているのだろう。「こわい」はまた現れるような気がする。放り投げられて一寸法師よろしく堀川を下る鳴家(やなり)の段はたしかにマンガっぽく(作者はもともとマンガの人)愛らしい。
_ ルシフェル(倨傲)でさんざん笑わせてもらい、次のひたすら寝ているマンモン(貪欲)まで終わった。もっと基礎的知識があったら遙かに楽しめるのだろうなあと、ちょっと(けっこう)くやしい。
_ ただいま19世紀末の中国。雲上の様子など何かを思い出すと思ったら『鳥姫伝』ですよ。ベルフェゴール寝てばっかり。美姫の姿になっても一人じゃ歩けない。この七悪魔に、レメディオス・バロに出てくる悪魔たちを思い出しちゃったりもする。
_ 作者が衒学に陥ってないと思えるのは単にこちらがそれと分からないだけなのかしらね。何にせよ、突然ツボにはまって笑い出しちゃうことしきり。
_
Eleanor Farjeon
MARTIN PIPPIN IN THE APPLE-ORCHARD
挿絵なし
http://www.globusz.com/ebooks/Martin/
_
挿絵入り
http://digital.library.upenn.edu/women/farjeon/lippincott/apple.html
_
ここからいくつかの作品が読める
http://www.eldrbarry.net/rabb/farj/farj.htm
http://www.eldrbarry.net/rabb/farj/farj2.htm
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